解体工事業者に見積もりを依頼すると、たいていの場合は「それでは解体したい家屋の現地調査を行ってお見積もりさせていただきます」という事になるでしょう。
それで業者が現地まで来て、施主さんも一緒に立ち会って、解体したい物件を把握しながら打合せしていきます。
この記事では解体工事業者が現地調査をするときに、どこを見ているのか、どういった内容が見積もりに反映されるのかを解説していきます。
解体工事の現地調査の目的とは
解体工事の現地調査は、建物の構造や規模、解体範囲や必要な作業や重機を確認して、正確な見積金額を算出するために必要です。
また、解体工事に伴うリスクを事前に把握して、安全かつスムーズに工事を実施するためにも現地調査が必要です。
現地調査をしないで工事を行う業者も存在しますが、見積もりが曖昧で追加費用が発生したり、トラブルに巻き込まれる危険性が高まりますので、選ばないように注意しましょう。
解体工事の現地調査で調査する項目
解体工事業者が現場でどういった部分に注目しているのか、どの項目が見積書に反映されるのかをここで解説します。
接道や道路の広さ、交通など道路状況
☑重機作業のスペース確保
☑重機やダンプの搬入経路の確認
解体工事の現場調査では、まずは現場のアクセスや周辺環境を把握することが重要です。そのために、前面道路の交通量や幅員を見て、解体する建物の形状や重機作業スペースの確保に影響がないかを判断します。また、重機の搬入に必要な道路や門扉などの条件もチェックします。このように、解体工事に適した重機を選ぶためには、周辺の道路状況をしっかりと調べることが必要です。
また場合によっては交通誘導員が必要になる場合もあり費用が増えます。
隣地との境界の確認
☑解体範囲の明確化
☑隣地のご迷惑にならないように
特に重要なのは解体範囲の確認です。隣地との境界にある壁がどちらの所有なのか不明なままでは解体工事ができません。誤って隣の家の塀を解体してしまうと損害賠償(業者側の)になる可能性もあるからです。
またトラックが敷地内に駐車できるかどうか、道路や塀などの状態がどうなっているか、利用状況の確認などを行います。
建物の面積、状態、状況
☑建物の床面積のチェック
☑アスベストの有無のチェック
☑電気・ガス・水道
建物の状態をチェックする際には、いくつかのポイントに注意する必要があります。まず、建物の大きさや形状、床面積を測定します。これが解体費用に大きくかかわってきます。
次に、屋根や外壁の素材や劣化度、アスベストの有無を確認します。さらに、電気やガス、水道の設備や配管、排水の仕組みなども見ていきます。
付帯工事の有無
☑付帯物の解体撤去が必要か
建物とは別に取り外せるものを付帯物と言います。例えば、ベランダやウッドデッキ、浄化槽、発電システム、倉庫、塀・フェンス、植栽、庭石、カーポートなどが該当します。付帯物の有無は、見積もり金額に大きく影響します。数十万円ほどの差が出ることもあります。そのため、現地調査の際には必ず確認するようにしてください。
庭のスペース、庭木、庭石
☑庭など重機やトラックを置けるか
☑庭にあるモノを解体撤去するか
庭の大きさや形、植物の種類や数、木の高さや幹の太さ、土壌の硬さや水はけなどは工事に関わってきます。また敷地内にトラックを駐車できるスペースの有無などを確認します。
残置物の有無
☑建物内のゴミを誰が処分するか?
建物を解体するときに気をつけたいことの一つが、残置物です。残置物とは、建物の所有者が解体前に建物内に残しておいた廃棄物のことで、家具(タンス、ベッド、デスク、椅子、食器棚,等)や家電(冷蔵庫、照明、エアコン)などの付帯物にあたります。
残置物があると、解体後に廃棄物の処分にかかる費用が増えます。そのため、解体業者は現地調査で残置物の有無をチェックし、見積もりに反映させます。残置物の有無で見積もりは数十万円ほど変わる可能性があるので、現地調査は重要な工程です。残置物は自分で処分することもできるので、依頼者にとっては費用を解体費用を抑えられるポイントでもあります。もし所有者さんが自分で残置物を廃棄するなら、解体業者側の費用はかかりません。
解体工事の現地調査、自分は不参加でもよい?
解体工事の現地調査時には、所有者(あるいは相続人の方)は立ち会うことを強くお勧めします。以下のような理由からです。
・解体工事業者の見積もりを正確なものにするため
・解体範囲や撤去する物を明確にするため
・解体の目的を共有し、齟齬がないようにするため
・業者の営業マン、技術者が同席するので、彼らの様子をチェックするため
・質問等があれば、その場で営業マンに確認できるため
・特別な事情があれば、その時に業者に確認したほうが良いため
やむを得ず解体の現場が遠隔地で、現地調査に参加できない時は、自分が依頼した部分と見積書がマッチしているか確認するようにしましょう。
一般的な住戸でも解体費用は100万円~300万円にもなりますので、少しでも解体費用を安くしたい場合は、どこをどうすれば安くなるのか現場を見ながら相談できるのも、現地調査に立ち会った方が良い理由になりますね。
解体工事の現地調査にかかる時間と費用
解体工事の現地調査とは、解体工事の内容や費用を決めるために必要な作業です。現地調査では、建物の構造や敷地の状況、付帯物や残置物の有無、アスベストの有無などを確認します。現地調査にかかる時間は、それらの要素によって変わりますが、一般的には1時間程度で終わります。しかし、以下のような場合は時間が長くなることもあります。
・建物が大きくて複雑な構造になっている
・敷地が広い、建物が複数ある
・付帯物が多くて撤去するものを確認するのに時間がかかる
・残置物撤去を依頼する場合、処分方法や費用を検討する必要がある
・アスベストが使われている
・施主さんが解体、撤去するモノを予め決められておらず、業者と相談したい場合
現地調査は解体工事の品質や安全性に直結する重要な作業です。
早く終わらせたいという気持ちもわかりますが、必要なことはしっかりと確認しましょう。現地調査をスムーズに進めるためには、事前に解体する範囲や内容を明確にしておくことや、現地調査時に伝えたいことや聞きたいことをメモしておくことが有効です。
また、現地調査時には業者とコミュニケーションを取りながら、疑問点や不安点を解消しておきましょう。
ちなみに多くの解体業者では見積もり自体は無料で行いますので、まずは安心してほしいです。
解体工事の現地調査は複数業者へ依頼しよう
現地調査は、一般的には解体業者に依頼します。しかし、解体業者によっては、現地調査を十分に行わない場合や、現地調査の結果を適切に反映しない場合があります。これは、解体工事の品質やコスト、スケジュールなどに悪影響を及ぼす可能性があります。
そこで、解体工事の現地調査は、複数の解体業者に依頼することをおすすめします。複数の解体業者に現地調査を依頼することで、以下のメリットがあります。
- 現地調査の精度や内容を比較できる
- 解体工事の見積もりや条件を比較できる
- 解体業者の信頼性や実績を確認できる
- 他の解体業者との交渉力が高まる
複数の解体業者に現地調査を依頼する場合は、以下の点に注意しましょう。
- 現地調査の依頼は、同じ時期に行うこと
- 現地調査の結果は、書面で受け取ること
- 現地調査の結果は、詳細に確認すること
- 現地調査の結果は、他の解体業者に漏らさないこと(当て馬で交渉する場合は別)
以上のように、解体工事の現地調査は、複数の解体業者に依頼することが有効です。解体工事は大きな費用と時間がかかるプロジェクトです。現地調査を通じて、最適な解体業者を選ぶことで、安心して解体工事を進めることができます。
通常の戸建てで100万円以下の安すぎる業者も、300万円以上の高い業者も滅多にいないと思いますが、そういった見積書が出てきた場合は、ほかの業者も検討される方がよいですね。
解体工事の現地調査後の見積書との整合性確認を
解体工事を依頼する際には、見積書の内容をよく確認することが重要です。見積書は、解体工事の内容や費用、工期などを明記した契約書の一部です。見積書には、以下のような項目が含まれています。
- 解体対象物の種類や規模、構造、場所など
- 解体方法や手順、使用する機材や人員など
- 解体後の廃棄物の処理方法や費用、処分場所など
- 解体工事にかかる費用の内訳や支払い方法、支払い時期など
- 解体工事の開始日と終了日、工期の延長や短縮に関する条件など
- 解体工事に関する保険や保証、安全管理や品質管理など
見積書は、解体工事の依頼内容と一致しているかどうかを確認するための重要な資料です。
例えば小屋は解体に含めないで欲しいと言ったのに、見積書に記載があったり、残置物は自分で撤去するといったのに、見積書に記載があったり。そういった整合性をチェックすることが大事です。
見積書に不明な点や疑問点があれば、解体業者に質問したり、説明を求めたりしましょう。見積書に同意できない場合は、解体業者と交渉したり、他の業者に見積もりを依頼したりすることもできます。
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弊社JOB HOPE「解体Do!」は茨城県で営業する解体工事専門店です。
解体Do!では様々なお客様のご要望にあわせて、解体をご提案させていただいています。まずは現地調査を行いヒアリングさせてください。
未登記の物件だから、登記後に来てほしい
相続物件なんだけどどういう手続きが必要かな
老齢の母の物件なので、息子が立ち会います
残置物を処分し終わったら現地調査に来てほしい
といったお客様の状況にあわせてお伺いさせていただいています。まずはお問い合わせページからお問い合わせください。→ 解体Do!問い合わせページ