現場で「そこ、はつっといて」「斫りが入るから」と言われて、意味が分からず戸惑ったことはありませんか。「斫り(はつり)」とは、コンクリートやモルタル、石材などを削る・砕く・切り取る作業のことです。読み方は「はつり」、動詞では「はつる」と言います。この記事では、言葉の意味・漢字・語源から、現場での使われ方、はつり工と呼ばれる職種、関連用語との違いまで、茨城県で解体工事を行う解体Do!が現場目線で徹底解説します。

「斫り(はつり)」とは?意味を一言で

斫り(はつり)とは、コンクリート・モルタル・石・レンガなどの硬い材料を、工具で削ったり砕いたり、部分的に取り除いたりする作業の総称です。建物をまるごと壊す「解体」と違い、必要な部分だけを、必要な深さだけ、狙って落とすのが斫りの本質です。

項目内容
読み方はつり(動詞は「はつる」)
漢字斫り(「斫」は常用漢字ではないため、現場では「はつり」と平仮名表記も一般的)
意味コンクリート等を削る・砕く・切り取る作業
対象コンクリート、モルタル、石材、レンガ、アスファルト など
目的不要部分の除去、開口部の新設、表面の仕上げ、精度の調整
英語表現chipping/demolition work(文脈により concrete chipping など)

「斫」という漢字の意味

「斫」は「刃物で切る、たたき切る」という意味を持つ漢字です。「斤(おの)」を含む字であることからも分かるとおり、もともとは刃物で削ぎ落とすイメージの語です。常用漢字ではないため、行政の書類や見積書では「はつり工事」と平仮名で書かれることも多く、「斫り」「はつり」「ハツリ」はいずれも同じものを指します。表記が揺れているだけで、意味の違いはありません。

「はつる」の使い方|現場での実例

  • 「土間を5センチはつってください」= コンクリート床の表面を5cm削り取ってほしい
  • 「杭頭をはつる」= 基礎杭の頭部の余分なコンクリートを砕いて鉄筋を出す
  • 斫りが入るから、月曜は騒音の連絡を出しておいて」= 斫り作業の職人が入る
  • 「壁をはつって開口を取る」= コンクリート壁を部分的に壊して窓や配管の穴をあける

なお、単に「壊す」を意味する「毀す(こわす)」と混同されがちですが、斫りは「壊す」より「削る・整える」に重心がある言葉です。全部壊すのではなく、残す部分を傷めないように狙った部分だけを落とす——ここが職人の腕の差が出るところです。

斫り作業の3つの種類

1. コンクリート斫り(はつり)工事

コンクリート構造物の不要部分を削り取る、もっとも一般的な斫りです。土間コンクリートの撤去、基礎の一部撤去、床の段差調整などが該当します。

2. 斫り壊し(はつりこわし)工事

建物や構造物の一部分を壊す作業です。重機が入れない狭い現場や、建物の一部だけを残したい改修工事で選ばれます。マンションのリノベーションで一部の壁を撤去する、といったケースがこれにあたります。

3. 斫り仕上げ(はつり仕上げ)工事

壊すためではなく、意匠(見た目)や機能のために表面を削る作業です。コンクリート表面に凹凸をつけて質感を出す、タイルの接着をよくするために目荒らしをする、といった目的で行われます。「斫り=壊す」というイメージだけでは説明できないのがこの分野です。

斫りが必要になる代表的な場面

  1. 杭頭処理ー 基礎工事で打った杭の頭部を斫り、中の鉄筋を露出させて基礎と一体化させます。深さと精度が求められる代表的な作業です。
  2. 開口部の新設・調整ー 配管・配線を通すため、あるいは窓やドアを設けるためにコンクリート壁を斫ります。
  3. 土間コンクリート・駐車場の撤去ー カーポート設置や地中配管の補修のために床を部分的に剥がします。
  4. 建物の部分解体ー 増築部分だけを撤去する、隣家と接している壁面を丁寧に落とす、といったケース。
  5. 基礎・擁壁の補修ー 劣化した部分を斫って除去し、新しく打ち直します。
  6. 重機が入れない狭小地の作業ー 茨城県内でも、旧市街地の細い路地に面した敷地では手作業の斫りが中心になります。
  7. タイル・仕上げ材の下地調整ー 目荒らしをして接着性を高めます。
  8. アンカーボルト・鉄骨基礎の撤去ー 設備の入れ替えに伴う部分撤去。

斫りに使われる工具

工具用途特徴
電動ハンマー(ハツリ機)コンクリートの破砕斫りの主力工具。打撃のみで削る
ハンマードリル穴あけ+破砕回転+打撃。アンカー穴などに
タガネ(ノミ)+ハンマー細かい手作業もっとも原始的だが精度が高い
ディスクグラインダー表面の研削・切断粉じん対策が必須
コンクリートカッター直線の切断斫る範囲を先に切って、周囲を傷めない
ブレーカー(重機装着)大量・大面積の破砕重機が入る現場向け
ウォータージェット高圧水での斫り鉄筋を傷めない。粉じんが出にくい

現場では「先にカッターで切り込みを入れてから、ハンマーで落とす」のが基本です。いきなり叩くと、残したい部分までひび割れが走ってしまいます。この段取りができているかどうかが、業者の腕を見分ける一つの目安になります。

「斫り」と「解体」は何が違うのか

比較項目斫り(はつり)解体
目的一部を削る・取り除く建物全体を取り壊す
範囲限定的(部分・表面)建物まるごと
主な手段手作業+小型電動工具が中心重機が中心
求められるもの精度(残す部分を傷めない)効率と安全管理
工期数時間〜数日数日〜数週間

ひとことで言えば、解体は「引き算」、斫りは「彫刻」です。解体は壊せば終わりですが、斫りは「どこまで壊さないか」が仕事の中身になります。

「斫り工(はつりこう)」という職種

斫りを専門に行う職人を「斫り工」「はつり屋」と呼びます。建設業許可の区分では、はつり工事は一般に「とび・土工・コンクリート工事業」の範囲として扱われるのが通例です(工事内容によって該当区分は変わります)。

作業には粉じん・騒音・振動が伴うため、安全衛生上の配慮が欠かせません。研削といしを使う作業には特別教育が必要とされるなど、法令上の要件も定められています。振動工具の長時間使用による健康影響(振動障害)にも配慮が必要で、作業時間の管理が求められる仕事です。

斫り作業で最大の課題は「近隣」です

斫りは、解体工事のなかでもとりわけ音と振動が出る作業です。電動ハンマーの打撃音は建物を伝わって響くため、隣家や上下階に想像以上に届きます。茨城県内でも、住宅が密集した旧市街地や、マンションのリノベーション現場でのクレームは少なくありません。

  • 着工前に近隣へあいさつと工程の説明を行うー 「いつ・何日間・何時から何時まで」を紙で渡すだけで、クレームは大きく減ります。
  • 作業時間を守るー 早朝・夕方以降・日曜祝日の打撃作業は避けるのが原則です。
  • 粉じん対策ー 散水、養生シート、集じん機付き工具の使用。
  • 低騒音・低振動工法の検討ー 静的破砕剤やウォータージェットなど、条件が合えば打撃を減らせる工法もあります。

解体Do!は「近隣クレーム0」を掲げて、着工前のごあいさつと工程共有を必ず行っています。工事そのものの品質だけでなく、工事が終わったあとにお客様がご近所と気まずくならないところまでが、私たちの仕事だと考えています。

費用が知りたい方へ

この記事は「斫り」という言葉の意味を解説するページです。はつり工事の費用相場・㎡単価・見積もりの取り方・業者の選び方については、専門の解説ページで詳しくまとめていますので、そちらをご覧ください。

▶あわせて読みたい:はつり工事とは?3つの種類・解体工事との違い・費用相場と業者の選び方【2026年】

また、土間コンクリートの撤去やブロック塀の解体など、対象物ごとの費用については各ページで解説しています。茨城県内での斫り・部分解体のご相談、お見積りは無料です。取手・守谷・つくば・水戸エリアを中心に、県内全域へお伺いします。

斫り(はつり)に関するよくある質問

Q. 斫りの読み方を教えてください。

A. 「はつり」と読みます。動詞では「はつる」と使います。「斫」は常用漢字ではないため、見積書や書類では「はつり工事」「ハツリ工事」と表記されることも多く、いずれも同じ意味です。

Q. 斫り(はつり)とはどんな作業ですか?

A. コンクリート・モルタル・石材・レンガなどの硬い材料を、工具で削る・砕く・部分的に取り除く作業の総称です。建物全体を壊す解体と違い、必要な部分だけを狙って落とすのが特徴です。

Q. 斫りと解体の違いは何ですか?

A. 解体は建物全体を取り壊す工事で、重機が中心です。斫りは一部分を削る・取り除く作業で、手作業や小型電動工具が中心となり、残す部分を傷めない精度が求められます。工期も斫りのほうが短く、数時間〜数日が目安です。

Q. 斫りにはどんな種類がありますか?

A. 大きく3種類あります。コンクリートの不要部分を削る「コンクリート斫り工事」、建物の一部を壊す「斫り壊し工事」、意匠や下地調整のために表面を削る「斫り仕上げ工事」です。

Q. 斫りにはどんな工具を使いますか?

A. 電動ハンマー(ハツリ機)、ハンマードリル、タガネとハンマー、ディスクグラインダー、コンクリートカッター、重機装着のブレーカーなどです。鉄筋を傷めたくない場合はウォータージェットが使われることもあります。

Q. 杭頭斫り(くいとうはつり)とは何ですか?

A. 基礎工事で打設した杭の頭部の余分なコンクリートを斫り取り、中の鉄筋を露出させる作業です。露出させた鉄筋を基礎と一体化させるために行うもので、深さと精度が特に求められる代表的な斫り作業です。

Q. 斫り作業は音や振動が出ますか?

A. はい。斫りは解体工事のなかでもとりわけ音と振動が大きい作業です。打撃音は建物を伝わって隣家や上下階に響くため、着工前の近隣へのあいさつ、作業時間の遵守、散水や養生などの粉じん対策が欠かせません。

Q. 茨城県内で斫り・部分解体を依頼できますか?

A. はい。解体Do!は茨城県内全域で斫り・部分解体を承っております。取手・守谷・つくば・水戸エリアを中心に、お見積りは無料です。近隣クレーム0を掲げ、着工前のごあいさつと工程の共有を必ず行っています。

「はつる」「はつり」「斫り」は同じ言葉|表記が3種類ある理由

検索する方が最初につまずくのが表記の揺れです。「はつる」「はつり」「ハツリ」「斫り」「斫る」はすべて同じ作業を指します。違うのは書き方だけで、意味は変わりません。

  • 斫り/斫る…漢字表記。「斫」は常用漢字ではないため、公的な書類や一般向けの文章ではあまり使われません。石材店の看板などで見かけることがあります。
  • はつり/はつる…ひらがな表記。見積書や工事の契約書で最も多い書き方です。
  • ハツリ/ハツる…カタカナ表記。現場の会話や職人の求人票でよく使われます。

つまり、見積書に「はつり」と書かれていても、現場で「ハツリ」と言われても、業者のサイトに「斫り工事」と書かれていても、同じ作業について話しているということです。表記が違うだけで別料金になることはありません。

なお「はつる」は動詞、「はつり」は名詞です。「壁をはつる」(動作)/「はつり工事」(工事の名前)と使い分けます。見積書の項目名としては後者の形が使われます。

似ているようで違う言葉との区別

  • 解体…建物を全体としてなくす工事。はつりは一部だけを削る・壊す工事です。
  • 撤去…物を取り除くこと全般。ブロック塀の撤去のうち、基礎のコンクリートを砕く部分が「はつり」にあたります。
  • コア抜き…円筒状の刃で穴だけを開ける工法。振動と粉じんが少なく、はつりの代わりに選ばれることがあります。
  • 斫り工(はつりこう)…この作業を専門に行う職種の呼び名です。

読み方を調べに来た方が、次に知りたくなること

実際にご相談をいただくと、言葉の意味を調べた方の多くは、そのあと「で、いくらかかるのか」「どこに頼めばいいのか」に進みます。このページは言葉の意味を説明するページです。費用の決まり方・工期・業者の選び方は、下記の専用ページにまとめています。

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