玄関、駐車場、カーポート、犬走りなどに多く使われるコンクリートは「土間コンクリート」と呼ばれています。この記事では解体・撤去の方法や費用についてまとめています。解体工事は計画的で正確な実行が求められ、それには信頼できる解体業者の選定が不可欠です。注意すべきポイントや費用の見積もり方法についてご紹介いたします。

コンクリート、モルタル、そしてセメントの違いについて説明いたします。

  • コンクリート
    建築材料で、セメントに水、砂、砂利を混ぜ合わせて作られます。粗骨材(大きな砂利)と細骨材(小さな砂)がセメントと結合し、強度を生み出します。柱や梁、壁などの建物の構造体に使用され、強度が高い一方で引っ張る力には弱いです。鉄筋コンクリートはこの弱点を補完します。
  • セメント
    灰色の粉末で、水や液体を混ぜることで接着性や固まり具合を持つ特性があります。コンクリートやモルタルは、セメントを加工して作られる一次加工品です。
  • モルタル
    建築材料で、セメントに水と砂を混ぜ合わせたものです。粗骨材(砂利)は含まれておらず、柔軟性があります。外壁やレンガ、ブロックの接着剤として使用され、コンクリートよりも強度は劣りますが、装飾性が高く、仕上げ材としても適しています。
  • アスファルト
    アスファルトは石油から作られた液体アスファルトと骨材(砂や砂利)を混ぜ合わせて作られます。黒色が特徴です、施工後すぐに乾燥し使える一方耐久性はコンクリートより劣り、柔軟性を持ち破損部分を修復できます。道路に使われるのが多いです。

駐車場や玄関がいずれの材料で作られているか、視覚的に判断することは難しいです。セメントはコンクリートやモルタルの主要成分ですが、単独では使われません。

例えば駐車場の表面が硬く、粗い質感を持っている場合、それはコンクリートでできている可能性が高いです。駐車場の縁石やレンガの接合部分にモルタルが使われていることがあります。

クラッシャー工法とは、ダイヤモンドカッターを用いてコンクリートやブロックを切断する方法です。この工法の特徴は、場所に制限されずに作業できることや、騒音が少ないことです。ブロック塀やコンクリート壁の解体にも適しています。しかし、より高度な精度が必要な場合は、クラッシャー工法よりもウォールソー工法の方が良いでしょう。

ウォールソー工法は、コンクリートにレールを設置して、そこに切断機を取り付けて、レールに沿って移動させながら切断する工法です。高い精度で作業ができるのがメリットで、レールの使用が特徴です。ただし、工法の難易度が高いため、熟練した作業員が必要です。

ウォータージェット工法とは、高圧水を用いて解体する方法のことです。水の力でコンクリートをも切断できるため、他の方法よりも振動が少なく済みます。特に老朽化したコンクリートの解体に適しており、近年では性能も向上しています。以前と比べて水量も減らせるようになり、環境に優しい工法として注目されています。

圧砕(圧搾)工法とは、圧砕機によってコンクリートを細かく砕く方法です。この工法の特徴は、粉塵やほこりが多く発生することです。そのため、作業時には防塵対策が必要です。一方で、作業音はあまり大きくないので、周辺住民への配慮がしやすいという利点があります。

コンクリートの解体工事を行う際には、費用の見積もりをしっかりと確認することが重要です。コンクリートの解体工事の費用は、コンクリートの厚みや鉄筋の有無などによって変わります。また、解体する場所や期間、選ぶ業者によっても費用は異なります。ここでは、コンクリートの解体工事の費用相場と見積もりのポイントをご紹介します。

コンクリートの解体費用相場

コンクリートの解体工事では、コンクリートの厚みと鉄筋の有無が単価を決める要素となります。一般的に、コンクリートが厚いほど、鉄筋が入っているほど、解体にかかる時間や手間が増えるため、平米単価も高くなります。解体工事業者から出てくる見積書には平米単価で提示されるでしょう。

運搬や処分含む解体費用相場

土間コンクリート撤去費用相場 2000~6000円/㎡

例えば30㎡コンクリートで単価が5000円だった場合、トータルで15万円の費用がかかります。これには運搬や処分の費用も含まれます。家屋全体での解体の場合はこれよりやや安くなる傾向があります。面積が大きくない土間コンの場合は「一式で5万円」といった形で提出される場合もあります。これは総額見積もりと呼ばれ、面積ごとの平米単価が適用しにくいため全体の作業の複雑さや特殊性を考慮して総額として提示されます。したがって1㎡だから2000円で出来る訳ではないことを承知しておいてください。

駐車場のコンクリート解体撤去の費用

駐車場のコンクリートの解体撤去費用相場は、一般的には上記のとおり2000~6000円/㎡です。一方、コンクリート車庫で1台の車が止められる場合は20~30万円程度となります。基礎や屋根の有無によって費用の増減はあります。

庭のコンクリートの解体撤去の費用

庭のデザインを変えたい、庭の駐車場スペースを増やしたい、劣化や浮きをリフォームしたい、花壇に変えたい、新たな建物を建てたいような場合に既設のコンクリートを解体撤去される方はいらっしゃいます。この時の解体費用は上記の通り2000~6000円/㎡を基本としてお考え下さい。

cb造(コンクリートブロック)解体撤去費用

コンクリートブロック塀の解体費用は、5000円~10000円/mが相場となっています。ブロック塀の解体に関する詳細はこちらの記事にてご覧ください。→ ブロック塀解体費用相場

コンクリート基礎の解体撤去費用

コンクリート基礎の解体撤去費用は1500円~6000円/㎡が相場となっています。基礎の解体撤去に関してはこちらの記事で詳細をお伝えしていますのでご覧ください。→ 基礎の解体費用相場

コンクリート門柱の解体撤去費用

コンクリートの門柱を解体するときにかかる費用は、約8万~11万円前後となります。門扉を解体撤去するときは3万~5万円です。合計すると11万~16万円を相場として考えておくとよいでしょう。

コンクリートの解体費用は、建物の特徴や状況によって異なります。解体費用が相場より高くなる可能性がある要因を以下に示します。

  • 鉄筋の有無
    コンクリートに鉄筋が入っている場合は、解体費用が高くなります。鉄筋を取り除いたり廃棄したりするために追加のコストがかかるためです
  • 紹介による費用増
    工務店やハウスメーカーを介して依頼する場合は、手数料や中間マージンが発生することがあります。このケース、工務店が一括管理・責任を負うことによるメリットもあるため要検討です。
  • 道路が狭いケース
    工事車両を停めるスペースが確保できない場合は、解体費用が上昇することがあります
  • 作業のしやすさ
    狭小エリアでの作業や、家屋内の一部のみを解体するようなケースでは慎重な手壊しなどの作業を要するため費用がやや高くなることがあります。

正確な費用を知るためには、必ず複数の解体業者に見積もりを依頼することが必要です。また、解体後に土地を平らにする整地作業も必要な場合がありますが、これは解体工事とは別料金になることが多いので注意しましょう。

コンクリート解体の費用を節約する方法について、以下に2つのポイントをご紹介いたします。これらを参考にして、納得のいく費用で解体工事を進めましょう。

まず一つ目は、複数の業者から見積もりを取ることです。解体工事をできるだけコスト効率よく行いたい場合は、3社ほどから相見積もりを取ると良いでしょう。これにより、費用だけでなく、作業員の対応の違いも把握しやすくなります。中には相場よりも不当に高い単価を提示する業者も存在するため、慎重に選ぶことが重要です。

次に、解体業者の繁忙期を避けることが重要です。通常、解体業者の繁忙期は11月から3月までとされています。特に2月や3月は公共工事が集中し、業者が忙しくなりやすい時期です。この繁忙期には人員不足や重機のレンタル料の上昇などが影響して、解体費用が高騰する可能性があります。解体費用を抑えたい場合は、4月から10月頃に解体作業を予定することがおすすめです。

次に、コンクリートの解体に際して留意すべき重要な点を確認しましょう。近隣住民や関係業者との問題を避けるためにも、事前の計画と対策が肝要です。

  • 解体後の土地の活用計画を事前に練る
    コンクリートの解体が完了したら、土地をどのように活用するかを事前に考慮しておきましょう。再び駐車場や庭として使用する場合と、土地を売却する場合では整地の必要性が異なります。解体業者に整地作業も依頼する場合は、事前に土地の活用計画を明確にしておく必要があります。将来を見据えつつ、土地の使い道を検討しましょう。
  • 近隣への事前挨拶を十分に行う
    コンクリートの解体作業においては、騒音や振動、粉塵の発生などが近隣住民に影響を与える可能性があります。解体業者に配慮を依頼するだけでなく、事前に近隣住民に挨拶回りをすることもトラブル防止には良いことです。工期や騒音の発生について詳細を伝えることで、クレームの発生を最小限に抑えることができます。
  • 解体業者の選定は慎重に
    解体工事を安全かつ信頼性高く進めるためには、どの解体業者に依頼するかの選定も非常に重要です。正確な知識とスキルを有する業者に依頼しないと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。信頼できる解体業者の選び方については、次の項目で詳しく説明します。

コンクリートの解体業者を選ぶ際のポイントについて、以下に4つご紹介いたします。これらのポイントを押さえれば、初めての方でも信頼できる解体業者を見つけることができるでしょう。

  • 詳細な見積もりの提示
    解体業者を選ぶ際に重要なのは、詳細な見積もりを提供してくれるかどうかです。各項目の単価がわかりにくかったり、詳細に答えてくれない場合、後で不当な費用が発生する可能性があります。複数の業者に見積もりを依頼し、納得できる業者に解体作業を委託しましょう。
  • 丁寧な質問への回答
    解体業者を選ぶ際に、質問への丁寧な回答も重要なポイントです。解体工事の初めての依頼者は疑問や不安が多いかもしれません。曖昧な回答ではなく、細かい点まで丁寧に対応してくれる業者を選びましょう。
  • 実績や施工の公開
    過去にどのような工事を行ってきたのか、実績の確認も重要です。業者のホームページやなどで実績や施工の詳細が公開されているか確認しましょう。実績のある業者に依頼することが、費用に対する信頼性を高めます。
  • 保証とアフターサービスの確認
    作業の進捗や修正回数、アフターサービスの範囲など、提供されるサービスは業者によって異なります。工事後の保証やアフターサービスがきちんとしているか確認し、補修にかかる費用なども事前に問い合わせておくと良いでしょう。

解体Doはコンクリートの解体撤去を行っています

駐車場コンクリートの解体撤去についての情報がお役に立てたでしょうか。解体工事は慎重かつ専門的な作業が必要ですが、適切な計画と信頼性のある解体業者の協力を得れば、スムーズな進捗と予算内の工事が実現します。

解体工事に関するご質問やご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。弊社JOB HOPE「解体Do」は、茨城県で営業する解体工事専門店です。建物・小屋はもとより、コンクリート駐車場、土間、塀などの解体も行っております。

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