「稲敷市の実家、建て替えようと思ったら市街化調整区域だと言われた」「そもそも稲敷市に古い家が多いのはどのあたりなのか」——茨城県の解体専門サイト 解体Do! に、稲敷市で古い家の建て替えを検討する方からよくいただくご相談です。
稲敷市は2005年3月22日に江戸崎町・新利根町・桜川村・東町の1町2村1町が合併して誕生した市です。合併前の4つの旧町村それぞれに古くからの中心集落があり、加えて利根川・小野川沿いの低地の集落と、稲敷台地上の集落とで、古い家の建ち方や建て替え時の注意点が異なります。この記事では稲敷市公式ホームページで確認できた一次情報だけを根拠に、稲敷市で古い家が多いエリアの傾向と、建て替え・解体を検討する際に確認すべきことを整理します。

稲敷市は「4つの旧町村」が合併してできた市
稲敷市の成り立ちを知っておくと、市内で古い家が多いエリアの見当がつけやすくなります。2005年の合併以前、稲敷市の区域には次の4つの自治体がありました。
旧江戸崎町・旧新利根町・旧桜川村・旧東町
江戸崎地区は江戸崎城の城下町として発展した歴史があり、現在も稲敷市の行政・商業の中心地です。新利根地区・桜川地区・東地区は、それぞれ農村集落として発展してきた経緯があり、古くからの農家住宅が点在しています。合併から20年が経過した2026年現在、いずれの地区でも住宅の老朽化が進み、空き家や建て替え検討中の家屋が増えています。
人口は減少傾向、高齢化が進む
稲敷市公式ホームページの人口・世帯数データによれば、市の人口は減少傾向が続いています。人口減少と高齢化が同時に進むエリアほど、空き家化した古い家の建て替え・解体・利活用のニーズが高まる傾向にあります。
稲敷市の都市計画区域と用途地域
建て替えの可否や手続きの重さは、その土地がどの都市計画区域に属するかで大きく変わります。稲敷市は「稲敷東部台都市計画区域」に指定されています。
稲敷東部台都市計画区域とは
稲敷市公式ホームページによると、稲敷東部台都市計画区域は稲敷市と美浦村にまたがる区域で、旧江戸崎町・新利根町エリアを中心に指定されています。この区域内では、市街化区域で1,000平方メートルを超える開発行為を行う場合に県知事の許可が必要になり、市街化調整区域では規模にかかわらず開発行為に許可が必要です。
市街化調整区域が広い市であることに注意
稲敷市は市域の多くが農地・田園地帯であり、市街化調整区域に指定されているエリアが広いのが特徴です。市街化調整区域内で建て替えを行う場合、原則として自己用住宅の建て替えなど一定の条件を満たさなければ新築の許可が下りません。老朽化した古い家を解体してから新築を計画する場合は、着工前に市の都市計画担当窓口で建築の可否を必ず確認する必要があります。
稲敷市で古い家が多いエリアの傾向
稲敷市公式ホームページで公開されている情報や地域の成り立ちから、古い家が多いエリアには次のような傾向が見られます。

江戸崎地区の中心市街地
江戸崎城の城下町として発展した江戸崎地区の中心部には、戦後から高度経済成長期にかけて建てられた店舗兼住宅や古い商家が残っています。道路幅が狭い区画も多く、建て替えの際は接道条件の確認が欠かせません。
新利根・桜川・東地区の農村集落
新利根・桜川・東の各地区は、利根川や小野川沿いの平坦な農地に囲まれた集落が中心です。広い敷地に古い母屋と離れ・納屋が並んで建っている住宅が多く見られ、母屋だけを解体して敷地を整理したいというご相談も少なくありません。市街化調整区域に該当するケースが大半のため、建て替えの可否は個別確認が必須です。
建て替えを考えるときに確認すべきこと
市街化調整区域かどうかを窓口で確認する
稲敷市で建て替えを検討する際、最初に確認すべきは対象の土地が市街化区域・市街化調整区域のどちらに属するかです。稲敷市都市建設部の都市計画担当窓口で用途地域図をもとに確認できます。市街化調整区域であっても、既存住宅の建て替え(同一敷地・同一用途)であれば許可を得られるケースが一般的ですが、事前相談を省略すると解体後に新築できないという事態にもなりかねません。
接道状況の確認
江戸崎地区の中心市街地のように古くからの街並みが残るエリアでは、建築基準法上の道路に2メートル以上接していない敷地(未接道地)も見られます。未接道の場合は建て替え自体ができないこともあるため、解体前に建築士や工務店に相談することをおすすめします。

建て替えの流れ(解体から新築まで)
解体工事の手順
一般的な木造住宅の解体工事は、事前調査・近隣挨拶・ライフライン停止手続き・足場養生設置・建物解体・基礎撤去・整地・廃材処分という流れで進みます。稲敷市は農村集落エリアが多いため、離れや納屋など複数棟をまとめて解体する案件も珍しくありません。見積もり時にはすべての解体対象物を明確に伝えることが重要です。
解体後の滅失登記と新築までのスケジュール
建物を解体したら、法務局への建物滅失登記の申請が必要です(解体後1か月以内が原則)。新築を予定している場合は、解体と並行して建築確認申請の準備を進めると全体のスケジュールを短縮できます。
建て替え以外の選択肢
稲敷市空き家バンクを活用する
稲敷市公式ホームページによると、稲敷市空き家バンクに登録すると、成約時に所有者へ奨励金が交付される制度があります。すぐに解体・建て替えをせず、空き家として売却・賃貸に出す選択肢もあわせて検討する価値があります。
クラッソーネ連携協定によるシミュレーター活用
稲敷市は2025年8月、株式会社クラッソーネと空き家の適正管理・除却促進に関する連携協定を締結しました。この協定により、解体費用や固定資産税、土地査定を無料でシミュレーションできるサービスが案内されています。解体するか、リフォームして活かすか、売却するかを判断する材料として活用できます。
費用の目安と使える制度
解体費用の相場
木造住宅の解体費用は、建物の構造・延床面積・立地条件によって変動しますが、一般的な30坪前後の木造住宅で数十万円から百数十万円程度が目安とされています。稲敷市の農村集落では敷地が広く、母屋以外に離れ・納屋・倉庫など複数棟の解体が必要になるケースが多いため、現地調査をもとにした個別見積もりが欠かせません。
稲敷市に「解体費用そのもの」への補助金はない
2026年時点で、稲敷市公式ホームページの「補助・制度」一覧を確認する限り、老朽家屋・空き家の解体費用そのものを補助する制度は掲載されていません。まとめサイトなどで「稲敷市にも解体補助金がある」という情報を見かけることがありますが、公式ホームページで確認できる範囲では該当する制度は見当たりませんでした。制度の有無は必ず稲敷市の公式ページで最新情報を確認してください。
稲敷市危険ブロック塀等撤去補助金は利用できる
解体費用そのものの補助はない一方、稲敷市公式ホームページによれば、通学路等の道路に面した倒壊の危険性があるブロック塀・組積造の塀を撤去する場合に使える「稲敷市危険ブロック塀等撤去補助金」があります。建て替えにあわせて古いブロック塀も撤去する場合は、事前に市の窓口(産業振興課)へ相談し、現地判定を受けてから申請する流れになります。補助上限額や対象条件は年度により変わる可能性があるため、着手前に必ず最新の要綱を確認してください。
まとめ
稲敷市は江戸崎・新利根・桜川・東という4つの旧町村が合併してできた市で、江戸崎地区の中心市街地と、利根川・小野川沿いの農村集落とで、古い家の建ち方や建て替え時の確認事項が異なります。市域の多くが市街化調整区域に指定されているため、建て替えを検討する際はまず用途地域と接道状況を確認することが欠かせません。解体費用そのものへの補助金は無いものの、危険ブロック塀等撤去補助金や空き家バンクの奨励金、クラッソーネ連携協定のシミュレーターなど、活用できる制度はあります。解体Do!では稲敷市内の現地調査・お見積りも承っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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よくある質問
Q1. 稲敷市で古い家が多いのはどのエリアですか?
江戸崎城の城下町として発展した江戸崎地区の中心市街地と、新利根・桜川・東地区の利根川・小野川沿いの農村集落に、古くからの住宅が多く見られます。
Q2. 稲敷市の土地が市街化調整区域かどうか、どこで確認できますか?
稲敷市都市建設部の都市計画担当窓口で、用途地域図をもとに確認できます。稲敷市は稲敷東部台都市計画区域に指定されており、市街化調整区域に該当するエリアが広いため、建て替え前の確認が重要です。
Q3. 稲敷市に解体費用の補助金はありますか?
2026年時点で、稲敷市公式ホームページの「補助・制度」一覧に、老朽家屋・空き家の解体費用そのものを補助する制度は掲載されていません。一方で、危険ブロック塀等撤去補助金は利用できます。
Q4. 古い家を解体したあと、登記は必要ですか?
はい。建物を解体したら、法務局へ建物滅失登記を申請する必要があります。解体後1か月以内の申請が原則とされています。
Q5. 建て替えずに古い家を活かす方法はありますか?
稲敷市空き家バンクに登録して売却・賃貸に出す方法や、クラッソーネとの連携協定によるシミュレーターで解体・リフォーム・売却を比較検討する方法があります。
Q6. 稲敷市の農村集落で離れや納屋も一緒に解体できますか?
可能です。稲敷市の農村集落エリアでは母屋のほかに離れ・納屋・倉庫がある住宅が多いため、見積もり時にすべての解体対象物を伝えていただくことで、まとめて解体するお見積りが可能です。
▶あわせて読みたい:美浦村の古い家が多いエリアと建て替え事情【2026年版】(地区計画制度・都市計画区域の位置づけなど建て替え時に確認すべき制度を解説)
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