解体業許可とは、解体工事を仕事として請け負うために必要な、建設業法に基づく「建設業許可(解体工事業)」を指して使われることが多い言葉です。実際には、請負金額が小さい工事向けの「解体工事業登録」という別の制度もあり、どちらも持たずに解体工事を請け負うことはできません。
この記事では、解体業許可と登録の違い、申請の要件と必要な資格、有効期間と更新、産業廃棄物に関する別の許可、そして依頼する側が業者の許可・登録を確認する方法を、茨城県で解体工事をご相談いただく立場からわかりやすく解説します。
解体業許可とは?まず押さえたい結論
結論から言うと、解体工事を請け負う業者は「建設業許可(解体工事業)」か「解体工事業登録」のどちらかを持っている必要があります。検索では「解体免許」「解体業の許可」といった言い方もされますが、運転免許のような1つの免許ではなく、工事の金額や業態によって制度が分かれています。
解体工事業は2016年に独立した業種
解体工事は、以前は「とび・土工工事業」の一部として扱われていました。2016年6月の法改正で「解体工事業」が独立した業種になり、経過措置の期間(2019年5月末まで)を経て、現在は解体工事業としての許可または登録が必要です。古い情報には、とび・土工の許可で解体ができると書かれたものがあるため注意してください。
建設業許可と解体工事業登録の違いを一覧で確認
2つの制度の違いを、次の表にまとめました。
| 項目 | 建設業許可(解体工事業) | 解体工事業登録 |
|---|---|---|
| 根拠となる法律 | 建設業法 | 建設リサイクル法 |
| 対象となる工事 | 請負金額が500万円以上(税込)の解体工事も請け負える | 請負金額が500万円未満(税込)の解体工事 |
| 申請先 | 営業所が1つの都道府県なら都道府県知事、複数なら国土交通大臣 | 営業する都道府県の知事 |
| 主な要件 | 専任技術者・経営業務の管理体制・財産的基礎など | 技術管理者の選任など |
| 有効期間 | 5年 | 5年 |

建設業許可(解体工事業)の申請要件と必要な資格
「解体業許可 要件」「解体業許可 条件」で調べる方の多くは、自社で許可を取りたい事業者の方です。建設業許可の主な要件は、おおまかに次のとおりです。細かな書類や数字は年度や自治体の案内で変わるため、申請前に茨城県の窓口で最新情報を確認してください。
専任技術者になれる資格と実務経験
営業所ごとに、解体工事の技術を持つ専任技術者を置く必要があります。解体工事の主な資格は、1級・2級の土木施工管理技士、1級・2級の建築施工管理技士、技術士、解体工事施工技士などです。資格がない場合は、一定年数以上の実務経験で認められることがあり、年数は原則10年とされますが、学歴や学科によって短縮される場合があります。
経営業務の管理体制・誠実性・財産的基礎
建設業の経営経験を持つ人がいること、契約に関して不正や不誠実な行為をするおそれがないこと、一定の財産的基礎や金銭的信用があること、そして欠格要件に当たらないことが求められます。「解体業許可 金額」という検索では、申請手数料を知りたい方が多く、茨城県知事許可の新規で9万円、更新で5万円が目安とされます。最新の金額は県の案内で確認してください。
一般建設業と特定建設業の違い
許可には「一般」と「特定」があります。元請として受けた工事の一部を、一定額以上で下請に出す場合は特定建設業の許可が必要になります。金額の基準は法令改正で見直されるため、国土交通省の最新の案内で確認してください。許可番号に付く「般」は一般建設業、「特」は特定建設業を表します。
解体工事業登録とは?500万円未満の工事に必要な制度
請負金額が500万円未満の解体工事だけを請け負う業者は、建設業許可がなくても、建設リサイクル法に基づく解体工事業登録を受ければ営業できます。一般的な戸建て住宅の解体は、この金額に収まることもあれば、規模や構造、付帯工事によって500万円を超えることもあります。
登録には技術管理者の選任が必要
登録を受けるには、工事の技術上の管理をする技術管理者を置く必要があります。技術管理者になれる資格は、施工管理技士、解体工事施工技士、技術士、建築士などで、資格がない場合は実務経験で認められることもあります。登録の申請手数料は3万円前後が目安ですが、自治体の最新の案内を確認してください。
登録は営業する都道府県ごとに必要
登録は、営業する都道府県ごとに受ける必要があります。茨城県内で解体工事をする業者は、茨城県知事の登録(または許可)を受けているかが確認ポイントです。他県の登録だけでは、茨城県での解体工事の根拠になりません。
解体業許可の新規申請から更新までの流れ
「解体業許可 新規」「解体業許可 更新」の流れを、一般的な順序で整理します。
新規申請の一般的なステップ
要件の確認、必要書類の準備(定款・登記事項証明書・財務諸表・技術者の資格証や実務経験の証明など)、窓口への申請、審査、許可通知の順に進みます。申請から許可までには1か月以上かかるのが一般的で、書類の不備があるとさらに延びます。行政書士に依頼する事業者も多く、報酬は事務所や内容で異なります。
更新は有効期間の満了前に済ませる
建設業許可も解体工事業登録も有効期間は5年です。更新の申請は、満了日の30日前までに行うのが原則とされます。うっかり期限を過ぎると許可や登録が失効し、解体工事を請け負えなくなります。依頼者が確認するときは、番号とあわせて有効期間も見ておくと安心です。
毎年の決算変更届など、許可後の手続き
建設業許可を受けた業者は、毎事業年度の終了後に決算の内容を届け出る決算変更届、役員や技術者が変わったときの変更届などが必要です。手続きを怠ると、更新ができなくなるおそれがあります。
解体業許可の申請書類・変更届・相談先のポイント
ここからは、これから許可を取る事業者の方向けに、申請の細かな手続きを補足します。書類の様式や添付資料は年度や窓口で変わるため、最新の案内を県で確認してください。
申請書類に添付する主な資料
法人の場合は、申請書のほか、履歴事項全部証明書などの登記事項、役員や法人の住所を確認できる書類、決算の内容をまとめた財務諸表、納税の確認書類などを添付します。技術者については、資格者証の写しや、実務経験で認めてもらう場合の経歴証明、学歴で期間を短縮する場合の卒業証明書が必要です。「内容に不備がある」「添付が足りない」と差し戻されることがあるため、提出前に窓口で確認すると安心です。
変更があったときの届出と講習・試験
商号、住所、役員、技術者などに変更があった場合は、変更の届出が必要です。届出の期限は内容によって異なり、早いものは2週間以内とされています。また、登録解体工事講習の修了や、施工管理技士の試験合格によって、技術者として認められる場合があります。実務経験の年数や条件は、県の案内で確認してください。
公共工事を受注したい場合は経営事項審査が必要
国や自治体の公共工事を直接請け負うには、建設業許可を受けたうえで、経営事項審査という審査を受ける必要があります。民間の住宅解体が中心の事業者であれば、まずは許可の取得と更新の管理を優先する流れで問題ありません。
複数の都道府県で営業するときは国土交通大臣の許可
営業所を2つ以上の都道府県に置く場合は、国土交通大臣の許可になります。営業所が茨城県内だけであれば茨城県知事の許可です。相談先は県の建設業の窓口のほか、書類作成を依頼できる行政書士などがあります。費用や報酬は事務所によって違うため、依頼前に見積りを取ってください。
産業廃棄物の許可も別にある?解体工事との関係
解体工事では、コンクリートがらや木くずなどの産業廃棄物が大量に出ます。この廃棄物に関する許可は、解体業の許可・登録とは別の制度です。
元請なら自社で運べるが、下請は許可が必要
建設工事で出る廃棄物は、元請業者が排出事業者として扱われます。元請として解体工事を請け負った業者は、自社が出した産業廃棄物を自ら運搬できます。一方、下請業者として運ぶ場合や、運搬だけを請け負う場合は、産業廃棄物収集運搬業の許可が必要になります。
処分は許可を持つ施設へ、マニフェストで管理
処分先は、許可を受けた中間処理施設や最終処分場でなければなりません。排出事業者はマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付して、最後まで適正に処理されたことを確認する義務があります。見積書の処分費の中身は、解体見積もりの取り方|見積書の見方と相見積もりのコツも参考にしてください。
解体業許可が必要な理由と、無許可・無登録のリスク
許可や登録の制度は、解体工事の安全や廃棄物の適正処理、近隣への配慮を確保するためにあります。無許可や無登録の業者に依頼した場合、次のようなリスクが考えられます。
依頼者側にも及ぶ3つのリスク
- 工事中の事故や近隣への被害に対して、保険や補償が十分でない。
- 廃棄物が不法投棄されると、排出事業者として依頼者の責任が問われるおそれがある。
- 追加請求や工事の中断など、契約トラブルが起きても相談先が限られる。
無許可営業には罰則がある
建設業法には、無許可で営業した場合の罰則(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)が定められています。許可や登録が取り消される処分もあり、「解体業許可 取り消し」で調べる方は、処分を受けた業者との契約を避けたい依頼者の方が中心です。
解体業許可・登録を依頼前に確認する4つの方法
依頼者が一番知りたいのは「この業者は大丈夫か」ではないでしょうか。確認は、難しい書類を読まなくても、次の4つで進められます。

見積書・契約書に許可番号や登録番号があるか
見積書や契約書に、「茨城県知事 許可(般-○)第○○号」のような許可番号や、登録番号が書かれているかを見ます。口頭だけの説明や、番号を聞くとはぐらかす業者は、慎重に判断してください。
国土交通省の検索システムや県の名簿で照合する
建設業許可は、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で、業者名や許可番号から調べられます。「解体工事業者登録一覧」「解体業許可 一覧」を探している方は、登録をした都道府県が公表する名簿を確認してください。茨城県の業者かどうかは、県の公表情報が確実です。
看板(許可票・登録票)と技術管理者を確認する
「解体業許可 看板」という検索があるように、許可や登録を受けた業者は、店舗と工事現場に標識を掲示する決まりです。現場で標識を確認し、技術管理者が誰かも質問してみましょう。
保険・石綿調査・廃棄物の処理方法まで書面で聞く
許可や登録のほか、賠償責任保険への加入、石綿(アスベスト)の事前調査の実施、産業廃棄物の処理先とマニフェストの扱いも書面で確認します。建設リサイクル法の届出など、解体工事に関わる手続きは建設リサイクル法とは?解体工事の届出・分別解体・業者選びのポイントで解説しています。石綿についてはアスベストの見分け方も参考になります。
これから解体業を始めたい方へ:開業・独立の流れ
「解体業 開業」「解体業 独立」と検索する方向けに、最初に確認したいことを整理します。
まずは解体工事業登録から始める選択肢
500万円未満の工事を中心に始めるなら、技術管理者を確保して解体工事業登録を受ける方法があります。工事の規模が大きくなり、500万円以上の案件を請け負いたくなった段階で、建設業許可(解体工事業)の取得を検討する流れが一般的です。
人・資格・資金・機材の4つを準備する
必要なのは、資格や実務経験のある技術者、事務所、重機やダンプなどの機材、保険、そして廃棄物の処理先の確保です。解体工事施工技士のような資格は、「解体工事施工技士 いらない」と疑問を持つ方もいますが、技術管理者や専任技術者の要件を満たす有力な手段のひとつです。
茨城県で解体業者を選ぶときのポイントと「解体Do!」
許可・登録の確認ができたら、次は費用や工事の内容を比べる段階です。業者選びの基本は解体業者の選び方|許可と登録の確認方法【茨城県】で、費用の目安は解体費用の相場【2026】坪数別シミュレーション・見積書の内訳・業者の選び方で解説しています。
解体Do!は、茨城県内の解体工事のご相談に対応しています。業者選びで許可や登録のご不安があるときも、お気軽にご相談ください。
お電話:0120-565-072 / 無料相談・お見積もりはこちら
解体業許可についてよくある質問(FAQ)
Q. 解体業許可がなくても解体工事はできますか?
請負金額が500万円未満(税込)の工事であれば建設業許可は不要ですが、その場合も都道府県知事への「解体工事業登録」が必要です。許可も登録もない業者に解体工事を任せることは、法令上も依頼者の安全面でもおすすめできません。
Q. 解体業の許可と登録はどちらが必要ですか?
請け負う工事の金額で決まります。1件の請負金額が500万円以上になる工事を請け負うなら建設業許可(解体工事業)、500万円未満の工事だけなら解体工事業登録が必要です。大きな工事も請け負う業者は、許可を取得しているのが一般的です。
Q. 解体業の許可や登録の更新はどのくらいの頻度ですか?
建設業許可も解体工事業登録も、有効期間は5年です。更新の申請は期間が終わる前に済ませる必要があり、期限を過ぎると失効します。依頼する側は、見積り時に番号と有効期間を確認しておくと安心です。
Q. 解体業の資格にはどんなものがありますか?
技術管理者や専任技術者になれる資格には、1級・2級の土木施工管理技士や建築施工管理技士、解体工事施工技士、技術士、建築士などがあります。資格がなくても、一定年数の実務経験で認められる場合があります。年数は学歴などで異なるため、県の案内で確認してください。
Q. 解体業許可の看板(標識)は必ず掲げないといけませんか?
はい。建設業許可を受けた業者は店舗と工事現場に許可票を、解体工事業の登録業者は登録票を、それぞれ見やすい場所に掲示する決まりがあります。現場に標識がない業者は、許可や登録の有無を丁寧に確認したほうがよいでしょう。
Q. 解体業許可が取り消されることはありますか?
法令違反などがあれば、営業停止や許可の取り消し、登録の取り消しといった処分の対象になることがあります。依頼者が処分の有無を調べるときは、国土交通省の検索システムや県の公表情報が手がかりになります。
Q. 業者が許可や登録を持っているか、どこで確認できますか?
建設業許可は、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で業者名や許可番号から確認できます。解体工事業登録は、登録をした都道府県が公表している名簿などで確認します。見積書に番号が書かれているかも合わせて見てください。
Q. 建築工事業や土木工事業の許可があれば、解体工事もできますか?
2016年の法改正で解体工事業が独立し、経過措置の期間(2019年5月末まで)は終了しています。現在は、解体工事そのものを請け負うには解体工事業の許可または登録が必要で、他の業種の許可を持っているだけでは足りません。例外的な扱いが気になる場合は、県の窓口で確認してください。
まとめ
解体業許可は、請負金額500万円以上の工事を請け負う「建設業許可(解体工事業)」と、500万円未満の工事向けの「解体工事業登録」に分かれます。どちらも有効期間は5年で、技術者の資格や実務経験が要件になります。産業廃棄物の許可は別の制度で、元請か下請かで必要性が変わります。依頼する側は、見積書の番号、国土交通省の検索システムや県の名簿、現場の標識、保険と廃棄物の処理方法の4点を確認すれば、無許可業者との契約を避けられます。
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