解体工事で出る廃材はどれくらい?まず知っておきたい全体像
木造住宅を解体すると、想像以上に多くの種類の廃材が出ます。木材、コンクリート、瓦、ガラス、金属、プラスチック、石膏ボードなど、部位ごとに素材が異なるため、それぞれ別の処分ルートをたどります。「うちの解体でどんなゴミが出て、どう処分されるのか知りたい」「見積書の廃材処分費が高い気がするけど、内訳が分からない」という方に向けて、この記事では解体で発生する廃材の種類別の分別方法と、処分の流れ、費用の考え方を解説します。
木造住宅の解体費用相場そのものについては、木造住宅の解体費用相場は?坪単価と2階・3階・平屋の目安【2026年】で詳しく解説しています。あわせてご覧いただくと、費用の全体像と廃材処分費の位置づけがより分かりやすくなります。
解体で出る廃材は法律で分別が義務づけられている
建設リサイクル法が定める「特定建設資材」
建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)では、解体工事から出る廃材のうち、木材・コンクリート・アスファルト、コンクリートと鉄が組み合わさった資材を「特定建設資材」と定めています。一定規模以上の解体工事では、これらを現場で種類ごとに分けて解体する「分別解体」と、分別後の廃材を再資源化することが工事の受注者に義務づけられています(出典:環境省「建設リサイクル法の概要」)。
木造住宅の解体は、延べ床面積80平方メートル以上の場合にこの対象建設工事に該当するのが一般的です。分別せずに一気に取り壊して積み込む「ミンチ解体」は原則として禁止されており、施主が直接手を下すわけではなくても、発注者としてこの分別解体の実施状況を知っておくことは、業者選びやトラブル防止のうえで役立ちます。
産業廃棄物と一般廃棄物の違いは別記事で解説
解体工事で出る廃材が法律上「産業廃棄物」に分類されるか「一般廃棄物」に分類されるかという区分や、施主が負う排出事業者責任、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の仕組みについては、【2026年版】解体時の産業廃棄物・一般廃棄物の違い3つの要点で詳しく解説しています。本記事では、その先にある「実際にどんな種類の廃材が出て、どう分別され、どこへ運ばれるのか」という実務的な流れに絞って解説します。
木造住宅の解体で出る廃材の種類別・分別方法

1. 建設発生木材(柱・梁・下地材・木くず)
柱や梁、間柱、下地の合板など、木造住宅の構造を支えていた木材です。解体現場では釘や金物をできるだけ取り除いたうえで分別し、中間処理施設でチップ化されます。チップは製紙用のパルプ原料やボイラー燃料、木質ボードの原料などにリサイクルされるのが一般的な流れです。
建設リサイクル法では、現場から概ね50キロメートル以内に再資源化施設がない場合など、再資源化が困難なケースに限り、焼却などによる「縮減」で足りるとされています。茨城県内は再資源化施設へのアクセスが比較的良好なエリアが多く、木くずのリサイクル率は高い傾向にあります。
2. コンクリートがら(基礎・土間コンクリート)
基礎や土間コンクリートを解体すると出る「コンクリートがら」は、破砕・選別されたうえで再生砕石(道路の路盤材や埋め戻し材)として再利用されます。特定建設資材に指定されているため、原則として再資源化が義務づけられており、そのまま埋め立てられることは基本的にありません。
鉄筋が入った鉄筋コンクリートの場合は、破砕の過程で鉄筋を選別して金属くずとして分けます。基礎の解体量が多い住宅ほど、コンクリートがらの処分量も比例して増える点は見積もり時に確認しておきたいポイントです。
3. 金属くず(鉄骨・配管・建具の金物)
屋根の金具、雨どい、配管、サッシの枠、建具の金物などは金属くずとして分別されます。金属くずは有価物として買い取られるケースもあり、業者によっては見積もりの中で「金属売却分」を差し引いて提示することもあります。分別の丁寧さが処分費の内訳に影響しやすい品目のひとつです。
4. 石膏ボード(内装の壁材)
内装の壁や天井に使われている石膏ボードは、木くずやコンクリートがらと混ぜてしまうと処分費が上がりやすい品目です。石膏ボードから溶け出す成分が他の廃材の再資源化を妨げることがあるため、単独で分別し、専門の中間処理施設でリサイクルまたは処分されるのが望ましいとされています。
5. ガラス・陶磁器くず(窓ガラス・タイル・瓦)
窓ガラス、浴室のタイル、和瓦や洋瓦などは「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」に分類されます。重量があるため、混合廃棄物の中に多く含まれていると処分費が上がりやすい品目です。瓦屋根の住宅は、この品目の発生量が多くなる傾向があります。
6. プラスチック類(雨どい・断熱材・配線被覆)
塩化ビニル製の雨どいや配管、断熱材、電線の被覆などのプラスチック類も分別対象です。焼却によって縮減されるか、リサイクル可能なものは再資源化施設で処理されます。
7. 石綿(アスベスト)含有建材
屋根材や外壁材、断熱材の一部にアスベストが含まれている場合、「特別管理産業廃棄物」として通常の廃材とは別ルートで、より厳重な管理のもとで処分されます。事前調査で使用が確認された場合は、飛散防止のための養生や届出が必要になり、処分費用も別枠で計上されます。木造住宅の解体とアスベスト調査の関係については、木造住宅の解体費用相場のページでも触れています。
混合廃棄物になるとなぜ処分費が上がるのか
現場で品目ごとにきちんと分別された廃材は、それぞれの再資源化施設へ運ばれ、比較的明確な単価で処分されます。一方、分別が不十分なまま木くず・コンクリートがら・金属・プラスチックなどが混ざった状態の「混合廃棄物」は、中間処理施設で人手や機械による選別作業が追加で必要になるため、単価が割高になりやすいのが実情です。
特に石膏ボードや瓦・陶磁器くずのような重量物が混合廃棄物の中に多く含まれていると、処分費用がさらに上がりやすい傾向があります。見積書を確認する際は「混合廃棄物」の割合が極端に多くないか、分別の方針がどう書かれているかを確認すると、費用の妥当性を判断する材料になります。
廃材処分費を見積もりで確認するときのチェックポイント
内訳が品目別に書かれているか
「廃棄物処分費 一式」とだけ書かれた見積書では、何にいくらかかっているのか判断できません。木くず・コンクリートがら・金属くず・混合廃棄物など、品目ごとの数量と単価が分かる内訳を提示してもらうことが、適正価格かどうかを見極める第一歩です。
マニフェストの交付を契約前に確認する
分別・運搬・処分の各段階を記録する産業廃棄物管理票(マニフェスト)の写しを交付してくれるかどうかも、廃棄物を適正に扱っている業者を見分ける手がかりになります。マニフェストの詳しい仕組みは、産業廃棄物・一般廃棄物の違いの記事で解説しています。
許可証の種類を確認する
解体工事業の許可と、廃棄物の収集運搬業の許可は別物です。両方を業者自身が持っているか、あるいは許可を持つ収集運搬業者と提携しているかを確認しておくと安心です。
茨城県内で解体を検討する方へ
解体Do!は茨城県内で、分別解体の徹底とマニフェストによる処理状況の可視化に取り組みながら、木造住宅から空き家まで幅広く解体工事に対応しています。廃材の分別方法や処分費用の内訳について、見積もり時に一つひとつご説明していますので、不明点があれば工事を依頼する前に遠慮なくご相談ください。
解体の廃材分別に関するよくある質問
Q. 解体で出た廃材は自分で分別しなくてもいいのですか?
はい。分別解体は解体工事の受注者(業者)に義務づけられている作業であり、施主自身が現場で分別作業を行う必要はありません。ただし、事前に残置物(家具・家電など)を自分で片付けておくと、廃材の分別がスムーズになり、処分費用を抑えられる場合があります。
Q. 廃材はどこに運ばれて、その後どうなるのですか?
品目ごとに分別された廃材は、それぞれの中間処理施設に運ばれ、破砕・選別などを経て、再生砕石や木質チップなどにリサイクルされるか、リサイクルできないものは最終処分場で埋め立て処分されます。
Q. 混合廃棄物を減らすと解体費用は本当に安くなりますか?
現場での分別が丁寧なほど、中間処理施設での追加の選別作業が減るため、処分単価が抑えられやすくなります。ただし分別の精度は業者の作業品質に左右される部分が大きく、見積もり内訳を比較する際の一つの目安として捉えるとよいでしょう。
Q. 石膏ボードはなぜ他の廃材と分けるのですか?
石膏ボードに含まれる成分が、木くずなど他の廃材の再資源化に影響を与えることがあるため、単独で分別して処理するのが望ましいとされています。
Q. アスベストが見つかった場合、廃材の処分費用はどう変わりますか?
アスベスト含有建材は特別管理産業廃棄物として通常の廃材とは別ルートで処理されるため、養生や届出の費用、専門処分費が別途かかります。詳しくは事前調査の結果をもとに業者に確認してください。
Q. 見積書の「産業廃棄物処分費」が業者によって大きく違うのはなぜですか?
分別の精度、混合廃棄物の割合、運搬距離、処分施設の受け入れ単価などが業者ごとに異なるためです。品目別の内訳を複数社で比較すると、差の理由が見えやすくなります。
まとめ
解体工事で出る廃材は、木材・コンクリート・金属・石膏ボード・ガラスや陶磁器くず・プラスチック・アスベスト含有建材など多岐にわたり、建設リサイクル法によって種類ごとの分別と再資源化が義務づけられています。分別が丁寧なほど処分費用の内訳も明確になりやすいため、見積もりを確認する際は「廃棄物処分費 一式」で済ませず、品目別の内訳とマニフェストの交付有無を確認することをおすすめします。茨城県内での解体をご検討の際は、解体Do!までお気軽にご相談ください。
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