結論:解体工事で道路を使う場合、施主として押さえたいのは「申請してから許可証が出るまで」「許可を受けて道路を使える期間」「工期が延びたときの延長」の3つを分けて考えることです。この3つは別のもので、茨城県警察のページでも、許可期間の上限は申請内容によって異なり、許可証の交付にかかる日数は申請窓口で確認するよう案内されています。一律の日数を前提に工程を組まないことが、いちばんのポイントです。

この記事では、解体工事の道路使用許可について、期間・延長・道路占用との違いを、茨城県警察と茨城県が公表している情報をもとに整理します。申請そのものの一般的な流れや必要書類は解体工事の届出一覧で、重機が入らない狭い道路の考え方は重機が入らない家の解体で解説しています。ここでは「期間」に絞って、施主が解体業者へ確認しておきたいことをまとめます。

道路使用許可は「申請から交付」「許可期間」「延長」の3つに分けて考える

道路使用許可(道路交通法第77条第1項)は、道路で工事や作業をしようとするときなどに、使用する場所を管轄する警察署長から受ける許可です。解体工事では、足場やトラック、重機の一部が道路にかかる、道路上で積み込みをする、といった場面が対象になりえます。

ここで混同されやすいのが次の3つの「時間」です。

解体工事の道路使用許可の期間・延長を整理した図解(茨城)

① 申請してから許可証が交付されるまで

茨城県警察のページには、許可証の交付には所要の日数がかかるため、申請窓口で確認するよう記載されています。具体的な日数は書かれていません。インターネット上には「○日程度」と書いたページもありますが、警察署や申請内容によって異なる可能性があるため、日数は工事を行う場所を管轄する警察署に確認するのが確実です。

② 許可を受けて道路を使える期間(許可期間)

許可期間は、道路を使用する期間のことです。県警のページでは、具体的な計画や工程が明らかになった時点で、必要な期間を記載して申請するよう案内されています。つまり、解体の着工日や作業の段取りが曖昧なまま「とりあえず長めに」と申請する、という考え方ではありません。また、許可期間の上限は申請の内容によって異なると示されています。

③ 工期が延びたときの延長

天候や近隣との調整、想定外の地中障害物などで工期が延びることがあります。県警のページによると、許可期間内に工事が終わらない場合は、許可期間内に「道路使用許可証記載事項変更届」を提出することで、許可期間の上限に限って期間を延長できるとされています。ポイントは次の2つです。

  • 延長の手続きは、許可期間が切れる前(許可期間内)に行うこと
  • 延長できるのは許可期間の上限までであること

期間が切れてから慌てないよう、解体業者には「許可期間の終了日」と「その何日前に工程を見直すか」を事前に共有してもらうと安心です。

道路使用許可の期間はどう決まる?施主が知っておきたい考え方

許可期間は工事の実態に合わせて申請するものなので、「何日」と決め打ちされているわけではありません。県警の案内に沿って整理すると、次のようになります。

  1. 解体工事の工程(足場の設置、建物の解体、搬出、整地)が固まる
  2. そのうち「道路を使う作業」がいつ、どれくらいの時間・範囲で発生するかを整理する
  3. 必要な期間を記載して、管轄の警察署へ申請する
  4. 許可期間の上限は申請内容により異なるため、窓口で確認する

施主として押さえたいのは、「許可期間=解体工事全体の期間」とは限らない点です。道路を使う作業が一部の工程だけであれば、必要な期間もそれに応じたものになります。どの工程で道路を使うのかは、工事の見積もりや工程表を受け取るときに業者へ確認してみましょう。解体工事全体の進み方は解体工事の流れもあわせてご覧ください。

道路占用許可との違い:担当する窓口も目的もちがう

道路使用許可とよく似た言葉に「道路占用許可」があります。茨城県の案内では、電柱の設置や地下の管路の埋設、道路上空への看板の突き出しなど、道路に一定の施設を設置して継続して使用することを「道路の占用」といい、道路管理者の許可が必要だと説明されています。

道路使用許可と道路占用許可の違いを比べた表(解体工事・茨城)

大まかな違いは次のとおりです。

  • 道路使用許可:道路交通法にもとづき、使用する場所を管轄する警察署長が許可する
  • 道路占用許可:道路法にもとづき、道路管理者(国道・県道・市町村道などそれぞれの管理者)が許可する

県の案内では、道路占用の申請は、審査の期間などを考慮して、占用(占用に伴う工事を含む)を行おうとする1か月前までに提出するよう案内されています。これは道路占用についての案内であり、道路使用許可の交付日数としてそのまま当てはめることはできません。

また、県警の案内には、道路使用許可と道路占用許可の両方が必要な場合は、各申請書を警察署または道路管理者のどちらか一方の窓口にまとめて提出できる扱いがあると記載されています。ただし、書類に不備があると改めて窓口へ行く必要が生じる場合があるとされているため、手続きは各窓口に確認しながら進めましょう。

どちらが必要になるかは、道路でどんな行為をするかによって決まります。解体工事の現場では、道路使用許可で足りるのか、占用の手続きも関係するのかは、道路の管理者や警察署に確認して判断します。

茨城県で申請するときの窓口と費用の目安

茨城県警察のページ(2025年10月9日更新)に掲載されている内容は次のとおりです。

項目 県警ページの記載
申請先 道路を使用する場所を管轄する警察署・隊(2つ以上の警察署にまたがる場合は主たる場所を管轄する警察署)
受付時間 月曜日から金曜日(祝日・年末年始を除く)午前9時から午後4時まで(正午から午後1時を除く)
手数料 2,300円(茨城県収入証紙)
添付書類 道路使用の状況を明らかにする図面など。必要に応じて疎明資料の提出を求められる場合がある
部数 申請書・添付書類ともに2部

手数料や受付時間は変更される可能性があります。申請の前に、県警のページや警察署の窓口で最新の内容を確認してください。

なお、道路使用許可の申請を施主自身が行うのか、解体業者が行うのかは、契約や見積もりの内容によって変わります。申請の担当、手数料の負担、許可期間の確認方法は、見積もりの段階で書面に残しておくと後でもめにくくなります。

施主が解体業者に確認しておきたいチェックリスト

道路使用許可は、基本的に業者が段取りを進めることが多い手続きですが、期間の考え方は施主側にも関係します。見積もり・契約の前後に、次の点を確認してみてください。

  • 道路を使う工程はどこか(足場の設置、重機の進入、トラックの積み込み、廃材の搬出など)
  • 道路使用許可は必要か。必要な場合、申請は誰が行うか
  • 許可期間はいつからいつまでの予定か
  • 許可証の交付予定時期は、管轄の警察署に確認した内容か
  • 工期が延びそうなとき、期間内にどう連絡・対応してもらえるか
  • 道路占用の手続きも関係する可能性はあるか(道路管理者への確認状況)
  • 歩行者や通行車両への安全配慮(誘導員の配置、時間帯、通学路への配慮など)

近隣のかたへの工事の挨拶や工程の説明も、道路を使う作業があるときほど丁寧にしておくと、トラブル防止につながります。

道路使用許可の期間でよくある失敗と対策

許可期間が切れる直前に工期の延びに気づく

延長は、許可期間内に手続きをする必要があります。工程表に許可期間の終了日を書き込み、終了日の少し前に進捗を確認する運用にしておくと、慌てずに済みます。

日数の目安だけを信じて工程を組む

ほかの地域や他社の説明に書かれた日数は、茨城県内の警察署の運用と同じとは限りません。着工日を決める前に、管轄の警察署へ必要な日数を確認してから工程を組みましょう。

道路使用と道路占用を同じものとして考える

警察署の許可と道路管理者の許可は別の制度です。どちらが必要か分からないときは、先に道路管理者や警察署へ相談するのが近道です。

茨城県の解体工事で道路にかかわる相談をするとき

解体Do!では、茨城県内の解体工事のご相談をお受けしています。道路に面した家、前面道路が狭い家、角地など、道路の使い方が気になる場合は、工事の工程や現地の状況を確認しながらご案内します。許可の可否や期間は警察署・道路管理者の判断によるため、当社からお約束できるものではありませんが、確認すべき点を整理するお手伝いはできます。

解体工事のご相談は、お電話(0120-300-484)または相談ページからどうぞ。

よくある質問

道路使用許可の期間は何日ですか?

決まった日数があるわけではありません。茨城県警察のページでは、計画や工程が明らかになった時点で必要な期間を記載して申請するよう案内されており、許可期間の上限は申請内容によって異なると説明されています。具体的な上限は管轄の警察署に確認してください。

許可証が出るまで何日かかりますか?

県警のページには、許可証の交付には所要の日数がかかるため、申請窓口で確認するよう記載されています。日数は示されていないため、着工前に警察署へ確認し、余裕をもって工程を組むことをおすすめします。

工事が延びたら延長できますか?

許可期間内に工事等が終わらない場合は、許可期間内に「道路使用許可証記載事項変更届」を提出することで、許可期間の上限まで延長できると県警のページに記載されています。期間が切れる前に手続きすることが大切です。

道路占用許可との違いは何ですか?

道路使用許可は道路交通法にもとづき警察署長が、道路占用許可は道路法にもとづき道路管理者が許可するものです。両方が必要になる場合もあり、一方の窓口にまとめて提出できる扱いがあると県警のページに記載されています。

道路使用許可の手数料はいくらですか?

茨城県警察のページ(2025年10月9日更新)には、2,300円(茨城県収入証紙)と記載されています。最新の金額は申請前に警察署や県警のページで確認してください。

申請は自分でするのですか、業者がするのですか?

契約や見積もりの内容によります。解体業者が手続きを進めることが多いものの、誰が申請するのか、手数料はどちらの負担かを、見積もりの段階で確認しておきましょう。

参考にした公的情報

※本記事は2026年11月時点で確認した公開情報にもとづく一般的な説明です。許可の要否・期間・手数料などは、工事の内容や場所、窓口の運用によって異なります。申請の前に、管轄の警察署・道路管理者へご確認ください。

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