「取手市 空き家バンク」で検索しても、他の市町村のような「空き家バンク」という名前の制度は出てきません。取手市が用意しているのは「空家等利活用の媒介制度」という、少し違う名前のしくみです。令和2年4月1日から始まったこの制度は、空き家の所有者と茨城県宅地建物取引業協会(宅建協会)を市がつなぐことで、実質的に空き家バンクと同じ役割を果たしています。
本記事では取手市公式サイト(都市計画課・安全安心対策課)の一次情報にもとづき、媒介制度のしくみ・対象条件・登録の流れを、ハウスドゥの解体専門店「解体Do!」が整理しました。取手市には住宅解体そのものへの補助金がない点もふまえ、修繕・利活用・解体の選択肢を横断的に解説します。(本記事は2026年8月時点の取手市公式情報にもとづく目安です。最新の受付状況は必ず市へご確認ください。)
取手市空家等利活用の媒介制度とは
「どこに相談すればいいかわからない」に応える制度
取手市では、空き家の利活用について「どこに相談すればいいか分からない」という所有者の声に応えるため、令和2年4月1日から空家等利活用の媒介制度を開始しました。市が所有者からの利活用希望を受け、宅建協会への媒介依頼を行うことで、空き家・空き地の利活用や流通の促進、市内定住化の促進を図る制度です。
制度の流れ(6ステップ)

- 売却・賃貸を希望する所有者が市に物件情報を登録
- 市が登録情報を宅建協会に提供し、推薦を要請
- 宅建協会が情報をもとに宅建業者を市に推薦
- 市が推薦にもとづき媒介業者を所有者へ通知
- 媒介業者が所有者と協議のうえ、調査・交渉・契約まで対応
- 市は宅建協会と協力し、空き家・空き地情報を広く一般に提供
登録された物件は、宅建協会が運営する「ハトマークサイト」の取手市の賃貸・売買物件情報にも掲載されます。
媒介を依頼できる物件・できない物件
対象となる空家等
市内にある個人所有の建物で、既に居住されていない、または居住されなくなる可能性のある建物やその敷地が対象です。
媒介を依頼できない5つのケース
- 集合住宅および賃貸を目的として建築された建物
- 登記がされていない建物または土地
- 老朽化・損傷等が著しい建物
- 大規模な改修が必要と認められる建物
- 建築基準法・都市計画法その他法令により居住の用に供することができない建物
老朽化が著しい空き家は媒介制度の対象外になる点は、多くの市町村の空き家バンクと共通する特徴です。
登録方法【所有者向け】
物件所有者は取手市都市計画課へ、次の書類を提出します。
- 取手市空家等物件媒介登録申込書(様式第1号)
- 取手市空家等物件登録カード(様式第2号)
- 同意書(様式第3号)
- 身分を証明する書類(写し)
- 登録する物件の全部事項証明書(発行日から3か月以内のもの)
- その他市長が必要と認める書類
他の市町村の空き家バンクに比べ、全部事項証明書の提出が必須になっている点が取手市の特徴です。あらかじめ法務局で取得しておくとスムーズに手続きが進みます。
市街化調整区域の空家等を使うときの注意点
市街化調整区域にある空家等を利活用する場合、事前に都市計画法の許可が必要になることがあります。利活用を検討している場合は、建築指導課へ事前に相談することが案内されています。
解体を検討中の方へ|取手市には解体補助金がない
取手市公式サイトの「住まい・土地の補助制度」一覧を確認したところ、2026年7月時点で建物の解体・除却そのものを補助する制度は掲載されていません。取手市の解体に補助金はある?2026年の代替制度で解説しているとおり、取手市には狭あい道路拡幅整備促進補助や耐震改修補助など11の住宅関連補助制度はあるものの、解体費そのものへの補助はないのが実情です。老朽化が進み媒介制度の対象にもならない空き家は、株式会社クラッソーネと取手市の協定にもとづく「取手市版解体費用シミュレーター」「取手市版すまいの終活ナビ」で概算費用を調べたうえで、専門業者へ相談するのが現実的な進め方です。
あわせて知っておきたい制度
空き家の譲渡所得3,000万円特別控除
被相続人が住んでいた家屋とその敷地を相続した相続人が、相続開始から3年を経過する年の12月31日までに、その家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、譲渡所得から3,000万円を特別控除できる制度です(国が定める「空き家の発生を抑制するための特例措置」)。
マイホーム借り上げ制度
一般社団法人移住・住みかえ支援機構が所有物件を借り上げ、賃貸管理を代行する制度です。売却でなく賃貸での活用を考えたい場合の選択肢になります。
相続登記・住所等変更登記の義務化
令和6年4月1日から相続登記の申請が義務化され、相続で不動産を取得した相続人は取得を知った日から3年以内に登記申請が必要です。さらに令和8年4月からは、登記簿上の所有者の住所・氏名変更登記も義務化されます(変更日から2年以内)。空き家を放置している間に相続人が増え、権利関係が複雑になる前の早めの対応が重要です。
取手市の空き家事情と地域特性
取手市全体の人口動態や空き家対策計画の詳細は取手市の空き家の現状とまちの変化で、築年数が古い住宅が多いエリアや建て替えの制度面については取手市の古い家が多いエリアと建て替え事情で詳しく解説しています。近隣の河内町の空き家バンク|登録の流れと奨励金もあわせて参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 取手市に「空き家バンク」という名前の制度はありますか?
A. 名称は「空家等利活用の媒介制度」です。市が所有者と茨城県宅建協会をつなぐしくみで、実質的に他市町村の空き家バンクと同じ役割を果たしています。
Q2. 媒介制度に登録できない空き家はどんな物件ですか?
A. 集合住宅・賃貸目的で建築された建物、未登記の建物・土地、老朽化や損傷が著しい建物、大規模改修が必要な建物、建築基準法等により居住できない建物は対象外です。
Q3. 登録にはどんな書類が必要ですか?
A. 媒介登録申込書、物件登録カード、同意書、身分証明書の写し、発行日から3か月以内の全部事項証明書などが必要です。
Q4. 取手市に住宅解体の補助金はありますか?
A. 2026年7月時点で、解体・除却そのものを対象にした補助金は取手市にはありません。狭あい道路拡幅整備促進補助や耐震改修補助など、目的が異なる制度は用意されています。
Q5. 老朽化が進んでいて媒介制度の対象にならない場合はどうすればいいですか?
A. 取手市版解体費用シミュレーターで概算費用を確認したうえで、解体専門業者に相談するのが現実的です。
Q6. 相続した実家が空き家のままです。何から始めればいいですか?
A. まず相続登記を済ませたうえで(2024年4月から義務化)、家の状態に応じて媒介制度への登録、3,000万円特別控除を使った売却、または解体を検討するのがおすすめです。
まとめ|取手市の空き家、まず何から始める?
取手市には「空き家バンク」という名前の制度こそありませんが、宅建協会と連携した「空家等利活用の媒介制度」が同じ役割を果たしています。一方で住宅解体そのものへの補助金は無いため、老朽化が進んだ空き家は媒介制度の対象外になることも珍しくありません。ハウスドゥの解体専門店「解体Do!」では、媒介制度への登録が向いているか、解体を検討すべきかの判断も含めて無料でご相談を承っています。まずはお気軽にお問い合わせください。
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