こんにちは。茨城県坂東市を含む県内全域で営業する解体工事専門店「解体Do!」です。坂東市で解体・建て替えのご相談をいただく際、「うちの地域は古い家が多いのか」「建て替えるとしたら何に気をつければいいのか」というご質問をよくいただきます。

この記事では、坂東市が公表している「坂東市空家等対策計画」「坂東市都市計画マスタープラン」という2つの一次資料をもとに、坂東市内で古い家・空き家が多いエリアの実態と、建て替えを検討するときに知っておきたい制度・注意点を、地元の解体業者の目線で正直にまとめます。

坂東市の古い家が多いエリアと建て替え事情【2026年版】

結論|坂東市は「岩井地域」に古い家・空き家が集中する傾向

先に結論からお伝えします。坂東市が令和2〜3年度に実施した空家等実態調査によると、調査対象417戸のうち325戸(約78%)が岩井地域(旧岩井市エリア)に集中しており、猿島地域(旧猿島町エリア)は92戸(約22%)でした。調査の結果、使用されていない空家等と確認されたのは75戸、そのうち倒壊や屋根の損壊など特に危険な状態にあったものが16戸ありました。

これは坂東市が平成17年に旧岩井市と旧猿島町が合併して誕生した経緯とも関係しています。市街地の形成時期がエリアによって異なるため、住宅の築年数の分布にも地域差が出やすい構造です。

坂東市の空家等実態調査でわかったこと

坂東市空家等対策計画(計画期間:令和5年度〜令和9年度)の第2章には、市内の空き家の実態調査結果がまとめられています。以下、一次情報として確認できた数字を紹介します。

地域別の調査対象戸数(岩井325戸・猿島92戸)

令和元年度に行政区長・班長の協力を得て収集した情報をもとに、居宅のみを対象に課税状況や現地調査を行った結果、調査対象空家は417戸(岩井地域325戸、猿島地域92戸)と把握されています。

坂東市の空家等実態調査 地域別内訳
坂東市空家等対策計画の実態調査データをもとに作成

人口減少と世帯数増加という「核家族化」の構造

坂東市の人口は、平成17年3月の岩井市・猿島町合併当初は5万7千人を超えていましたが、年々減少傾向にあります。一方で世帯数は微増傾向で、1世帯あたりの人口が減少し、単身世帯や高齢者のみの世帯が増加していることが背景にあると分析されています。人口が減っているのに世帯数が増えるということは、1軒あたりの居住人数が減り、将来的な空き家予備軍が増えることを意味します。

空き家になったきっかけの1位は「所有者の死亡」

アンケート調査(回答167件)で「空家になったきっかけ」を尋ねたところ、最も多かったのは「居住していた人が亡くなったため」で60件、次いで「居住していた人が施設入所または入院したため」が28件でした。この2つを合わせると全体の半数を超えており、坂東市でも高齢化がそのまま空き家発生の直接要因になっていることが一次データから裏付けられています。

また「空家の維持管理を行っていますか」という質問には、167件中67件(約40%)が「行っていない」と回答しています。行っていない理由としては「遠方に住んでおり把握ができない」(32件)が最多で、「管理費用の問題」「高齢のため維持管理したくてもできない」が続きます。古い家ほど、所有者自身が管理を続けるのが難しくなっていく実態がうかがえます。

坂東市内で古い家が多いエリアの特徴

坂東市都市計画マスタープラン(平成27年3月策定・令和4年3月一部改訂)をもとに、地域ごとの土地利用の特徴を整理します。

岩井市街地|坂東市の中心的な市街地

岩井市街地は坂東市全体で最も中心的な役割を果たす市街地です。マスタープランでは「都市的未利用地が比較的多い地区」との記載があり、古くからの住宅と未利用地が混在しているエリアであることが読み取れます。市役所や岩井図書館、総合体育館など公共施設が集積しており、生活利便性は高い一方、建物の更新が進みにくい面もあります。

沓掛市街地|坂東市北部の中心市街地

沓掛市街地は坂東市北部の中心市街地として位置づけられています。主要地方道結城坂東線の沿道に商業・業務地が配置され、そのほかの地区には住宅や小規模な店舗が立地します。マスタープランには「都市基盤施設が不足していることから都市的未利用地が比較的多い地区」との記述があり、岩井市街地と同様に、老朽化した住宅の建て替えや土地区画整理事業の活用が検討課題として挙げられています。

市街化調整区域|建て替え時に許可が必要になりやすいエリア

坂東市の市街化調整区域には、近郊緑地保全区域に指定された菅生沼や利根川沿いの水辺地、首都圏有数の野菜生産拠点である農村環境が広がっています。マスタープランでは「市街化調整区域の無秩序な土地利用や乱開発を抑制し、環境の保全に努める」との方針が示されており、こうしたエリアの住宅を建て替える場合、都市計画法上の開発許可や建築の可否について、事前に坂東市都市整備課への確認が必須です。特に相続で取得した古い家をそのまま建て替えられると思い込んでいると、着工直前で許可要件に引っかかるケースがあるため注意が必要です。

なお坂東市では、市街化調整区域内の集落地で人口減少などにより活力が失われていることを踏まえ、「区域指定制度」を活用して既存集落の維持・保全を図る方針も取っています。これは市街化調整区域であっても一定の条件下で住宅の建築を認める制度で、古い家の建て替えを検討する際に活用できる可能性があります。詳細な適用条件は物件ごとに異なるため、都市整備課や設計事務所への確認をおすすめします。

古い家を放置するとどうなるか|特定空家等への流れ

「古い家だが、まだ使えるかもしれないので判断を先延ばしにしている」という所有者の方は少なくありません。しかし、坂東市空家等対策計画には、管理不全の空き家に対する明確な措置手順が定められています。

坂東市 特定空家等への措置手順フロー
坂東市空家等対策計画 第4章をもとに作成

特定空家等の認定基準

著しく管理不全の状態にある空き家は、国のガイドラインに基づき「特定空家等」として認定される場合があります。認定にあたっては、坂東市空家等対策協議会での協議を踏まえて総合的に判断されます。

「勧告」段階で固定資産税の住宅用地特例が外れる

助言・指導をしても状態が改善されない場合、猶予期間を付与したうえで「勧告」が行われます。ここで重要なのは、勧告を受けると固定資産税等の住宅用地特例が適用されなくなるという点です。小規模住宅用地(200㎡以下)の場合、通常は固定資産税が価格の6分の1に軽減されていますが、この特例が外れると税負担が大きく増加します。「古い家をそのまま放置する」という選択肢は、税制上のメリットを失うリスクと隣り合わせであることを理解しておく必要があります。

命令・戒告・代執行への流れ

勧告後も改善がなければ「命令」、それでも履行がなければ「戒告」を経て「代執行」に至ります。代執行にかかった費用は所有者に請求される仕組みです。坂東市の場合、令和2〜3年度の調査時点で16戸が「特に危険な家屋」として確認されており、こうした物件が今後の特定空家等対応の対象になっていくと考えられます。

古い家の建て替えを検討する際のポイント

まず用途地域と準防火地域の指定を確認する

坂東市では旧岩井市の用途地域指定のある区域(準防火地域を除く)が昭和61年10月1日に指定されています。用途地域や防火地域の指定によって、建て替え時に使える建材や構造、建ぺい率・容積率の上限が変わります。都市計画図は坂東市公式サイトの「都市計画図閲覧」ページで確認できるほか、坂東市都市整備課の窓口でも案内を受けられます。

土地区画整理・地区計画の対象エリアに該当していないか

マスタープランでは、岩井市街地北西部の岩井・鵠戸地区や沓掛市街地で「土地所有者や居住者の意向を踏まえながら土地区画整理事業などの活用を検討する」とされています。区画整理の対象エリアに入っている場合、建て替えのタイミングや手続きが通常と異なる可能性があるため、事前確認が安心です。また、岩井市街地の新道地区・本町仲町新町地区・辺田地区、市街化調整区域の馬立・幸田地区などでは地区計画が活用されており、建築物の用途や外観について独自のルールが定められている場合があります。該当エリアで建て替えを検討する場合は、坂東市都市整備課への事前相談が欠かせません。

坂東市に解体そのものへの補助金はない(検討段階)

結論からお伝えすると、2026年時点で坂東市には住宅・空き家の解体そのものを直接補助する制度はありません。坂東市空家等対策計画には「市が定める要件を満たした空家等の解体・除却をする際には、その費用の一部を補助する制度等の導入を検討していきます」と記載されていますが、これは「推進を検討する施策」の位置づけであり、現時点で確定した補助制度ではない点に注意してください。

坂東市の解体補助金制度について詳しく知りたい方は、当サイトの別記事「坂東市の解体補助金はある?条件・上限・申請時期を正直に解説【2026】」で一次情報をもとに詳しく解説しています。

代わりに使える現行の制度

解体そのものへの補助はありませんが、坂東市には次のような現行施策があります。

  • 危険ブロック塀等撤去支援の補助制度|専門家による通学路等に面したブロック塀等の安全点検により、危険が確認されたブロック塀等の撤去工事費の一部を補助
  • 住宅リフォーム資金の補助制度|市内在住者が市内施工業者による住宅の改良・改善工事を行う場合に、予算の範囲内で補助金を交付
  • 結婚新生活支援の補助制度|結婚を機に市内で新生活を始める夫婦の住宅取得・賃借・リフォーム・引越しを支援

空き家バンクは「検討中」の段階

アンケートでは、空き家の今後の活用について「空き家バンクへ登録したい」という回答が一定数見られましたが、坂東市空家等対策計画には「現在、坂東市では空き家バンク設立を検討中」と明記されています。つまり2026年時点で、坂東市独自の空き家バンクはまだ本格運用されていません。空き家の売却・活用を検討する場合は、民間の空き家バンクサイトや地元の不動産会社への相談が現実的な選択肢になります。

坂東市で古い家を解体する場合の費用目安

古い家の建て替えを検討する際、解体費用がどの程度かかるかは重要な判断材料です。木造住宅の場合、坪単価3万円〜5万円程度が一般的な目安とされていますが、建物の構造・接道条件・残置物の量によって変動します。坂東市の解体費用相場については、当サイトの「【2026年版】坂東市 解体費用相場|坪単価と安くする5つのコツ」で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

古い家ならではの追加コストに注意

築年数が古い家屋では、アスベスト含有建材の使用調査費用や、井戸・浄化槽の埋め戻し費用、残置物(家財道具)の処分費用が別途発生することがあります。特に岩井地域・猿島地域とも農村部を含むエリアでは、蔵や納屋など母屋以外の付属建物が残っているケースも多く、見積もり時にすべての解体対象を伝えることが正確な費用把握につながります。

相続した古い家を建て替える・解体するときの流れ

坂東市のアンケート調査でも「相続により取得したが入居していないため」空き家になったケースが一定数確認されています。相続した古い家を建て替える場合は、次の順序で進めるとスムーズです。

  1. 相続登記(2024年4月から義務化)を済ませる
  2. 用途地域・市街化調整区域の該当有無を都市整備課で確認する
  3. 解体業者に現地調査を依頼し、見積もりを取得する
  4. 解体後は法務局で滅失登記を行う
  5. 建て替えの場合は建築確認申請を経て着工する

滅失登記の手続きについては、当サイトの「土地家屋調査士費用はいくら?滅失登記の相場と流れ【茨城県】」もあわせてご覧ください。なお、坂東市に隣接する守谷市はつくばエクスプレス沿線の人口増加エリアで、坂東市とは対照的に新しい住宅が多いエリアです。守谷市の古い家・建て替え事情は「守谷市の古い家が多いエリアと建て替え事情【2026年版】」で解説していますので、同じ茨城県西部での比較材料としてご参照ください。

坂東市で解体業者を選ぶときのポイント

古い家の解体を検討する際は、以下のポイントを確認することをおすすめします。

  • 建設業許可・解体工事業登録の有無
  • 産業廃棄物収集運搬業許可の有無(残置物処分を含む場合)
  • 市街化調整区域や地区計画エリアでの施工実績
  • アスベスト事前調査の実施体制
  • 近隣挨拶・工事車両の動線計画の丁寧さ

茨城県内の解体業者を幅広く比較したい方は「【2026年最新】茨城県のおすすめ解体工事業者一覧|費用相場と選び方|解体Do!」もあわせてご確認ください。

まとめ|坂東市の古い家は岩井地域に集中、放置せず早めの相談を

坂東市の空家等実態調査によれば、古い家・空き家は岩井地域に約8割が集中しており、所有者の死亡や施設入所をきっかけに空き家化するケースが半数を超えています。解体そのものへの補助金は2026年時点でまだ制度化されていませんが、放置して「特定空家等」に認定されると固定資産税の優遇が外れるリスクがあるため、早めの判断が重要です。建て替えを検討する場合は、用途地域・市街化調整区域・地区計画の該当有無を必ず事前に確認しましょう。

解体Do!では、坂東市を含む茨城県全域で、現地調査・お見積りを無料で承っています。古い家の解体・建て替えでお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

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隣接する五霞町も同様に市街化調整区域の比率が高いエリアです。あわせて「五霞町の古い家が多いエリアと建て替え事情【2026年版】」もご覧ください。

よくある質問

Q1. 坂東市で特に古い家が多いのはどのエリアですか?

坂東市空家等対策計画の実態調査によると、調査対象417戸のうち325戸(約78%)が岩井地域(旧岩井市エリア)に集中しています。猿島地域(旧猿島町エリア)は92戸(約22%)でした。

Q2. 坂東市に解体費用を補助する制度はありますか?

2026年時点で、坂東市には住宅・空き家の解体そのものを直接補助する制度はありません。坂東市空家等対策計画には「導入を検討していく」と記載されていますが、現行施策としてはまだ確定していません。危険ブロック塀等撤去支援や住宅リフォーム資金補助など、代替できる制度は存在します。なお、解体費用そのものは木造住宅で坪単価3万円〜5万円程度が一般的な目安で、建物の構造・接道条件・残置物の量、アスベスト含有建材の有無によって変動します。

Q3. 市街化調整区域にある古い家は建て替えられますか?

市街化調整区域では原則として建築が制限されますが、坂東市では区域指定制度により既存集落の維持・保全を図る方針を取っており、条件によっては建て替えが可能な場合があります。個別の可否は坂東市都市整備課への事前確認が必要です。

Q4. 空き家を放置するとどうなりますか?

管理不全の状態が続くと「特定空家等」に認定される可能性があります。認定後は助言・指導、勧告、命令、戒告、代執行という流れで対応が進みます。特に「勧告」を受けると固定資産税の住宅用地特例が適用されなくなり、税負担が大きく増加する点に注意が必要です。

Q5. 坂東市に空き家バンクはありますか?

坂東市空家等対策計画の時点では「空き家バンク設立を検討中」とされており、2026年時点で市独自の空き家バンクは本格運用されていません。空き家の売却・活用を検討する場合は、民間の空き家バンクサイトや地元不動産会社への相談が現実的です。

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