「取手駅の近くから利根川沿いまで、取手市内を車で走っていると、古い家が多いエリアと、比較的新しい住宅が並ぶエリアがはっきり分かれている」——そう感じたことのある方は少なくないはずです。取手市は江戸期からの宿場町の顔をあわせ持つ街で、地区によって「古い家が多い理由」がまったく異なります。本記事では、取手市のどのエリアに古い住宅が集中しているのか、その背景を整理したうえで、建て替え・解体を検討する際の判断ポイントと、取手市が実際に用意している支援制度を一次情報ベースで解説します。
取手市の成り立ちと住宅地が抱える年代差
取手市は江戸時代、水戸街道の宿場町「取手宿きて栄えた歴史を持つ街です。取手駅周辺から利根川にかけての旧市街地は、この宿場町時代の町割りをベースに市街地が形成されてきました。一方、昭和40年代後半から50年代にかけては常磐線の通勤圏として急速にベッドタウン化が進み、戸頭・ゆめみ野などで大規模な団地・分譲地が次々と造成されました。UR都市機構の井野団地(昭和44年入居開始・約2,265戸)や戸頭団地(昭和51年完成・720戸)はその代表例です。入居時期が集中しているため、これらの団地は現在、一斉に築45〜55年超を迎えつつあります。この歴史的な旧市街地と昭和期の大規模団地とで、建物が建てられた時期にはっきりとした年代差があるのが取手市の特徴です。
古い家が多いと言われる3つのエリアタイプ
取手市内で「古い家が多い」とされる地域には、共通する背景がいくつかのパターンに分かれます。特定の町丁の資産価値を評価するものではなく、一般的な傾向として整理します。
タイプ1:旧取手宿・取手駅周辺の中心市街地
取手駅西口から旧水戸街道沿いにかけてのエリアです。宿場町時代からの町割りを引き継ぐため敷地が狭小で、建築基準法上の道路に接していない、または接道幅が足りない「再建築不可」に近い土地が点在しているのが特徴です。近年は取手駅前の再開発や中心市街地活性化の取り組みも進められています。
タイプ2:戸頭・ゆめみ野の分譲団地・集合住宅エリア
昭和40年代後半〜50年代に造成された戸頭団地や井野団地周辺、平成に入って開発されたゆめみ野などが該当します。同時期に一斉入居した住民がそのまま高齢化し、建物の老朽化と住民の高齢化が同時に進行している点が最大の特徴です。区画整理済みで接道条件は比較的良好な地区が多く、建て替え自体は進めやすい傾向があります。
タイプ3:利根川沿岸・農村集落エリア
利根川沿いや市街化調整区域に含まれる集落部です。敷地面積そのものは広い家が多い一方、市街化調整区域では建て替えに際して用途や規模の制約を受けることがあり、空き家化が進みやすい傾向にあります。
築年数が古い家に起きやすいこと
築年数の古い家では、見た目以上に構造や設備の劣化が進んでいることがあります。特に次の2点は建て替え・解体を検討するうえで早めに確認しておきたいポイントです。
耐震性・アスベスト・設備配管の劣化
昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた建物は「旧耐震基準」で建てられており、現行基準を満たしていない可能性があります。また、2006年(平成18年)以前に建てられた住宅では、屋根材・外壁材・内装材などにアスベスト含有建材が使われている場合があり、解体・大規模改修の際には事前調査が法律上必要です。あわせて給排水管や電気配線も経年劣化が進みやすく、目に見えない部分での不具合が発生しやすくなります。
【図解】取手市 古い家が多い3つのエリアタイプ

建て替え・解体を検討するときの判断ポイント
「古くなった家をどうするか」は、感覚だけで決めるとあとで後悔しやすいテーマです。次の順番で確認すると判断がしやすくなります。
まず敷地の接道状況と用途地域を確認する
再建築ができる土地かどうかは、建て替えを検討するうえで最初に確認すべき事項です。取手市都市計画課で、対象の敷地が市街化区域・市街化調整区域のどちらに該当するか、また前面道路の種別を確認できます。市街化調整区域内では、建て替えの用途や規模に制約がかかる場合があります。
次に資金計画と補助制度の活用可否を確認する
建て替え・耐震改修・解体のいずれを選ぶ場合も、工事費用だけでなく仮低まい費用・諸費用まで含めた資金計画が必要です。取手市には後述の耐震改修費補助や住宅リノベーション補助金など複数の支援制度があるため、対象条件に当てはまるかを早い段階で確認しておくと、選択肢の幅が広がります。
【図解】建て替え・解体を検討する判断フロー

取手市が実施している住宅関連の支援制度
取手市は定住人口の増加と住環境整備を目的に、複数の住宅関連補助制度を用意しています。いずれも一次情報として取手市公式サイトで確認した内容です(2026年8月時���)。
木造住宅耐震改修費または耐震建替費の補助
昭和56年5月31日以前に建築確認を取けた木造住宅を対象に、耐震改修設計を伴う耐震改修工事、または耐震建替工事の費用の一部を補助する制度です。補助額は工事費用の5分の4または115万円のいずれか少ない額。募集は先着1棟、令和8年度の申込期間は令和8年6月1日から8月31日(開庁日のみ)でした。設計・工事のいずれかを取手市内に事務所を持つ事業者と契約すること、市税を滞納していないことなどが条件です。補助金交付決定の前に契約・着工すると対象外になるため、必ず着工前に建築指導課(分庁舎2階)へ相談する必要があります。
住宅リノベーション補助金・住宅取得補助金
中古住宅を購入して行うリノベーション工事には「住宅リノベーション補助金」(工事費用の10%・上限30万円、加算要件を満たせば最大55万円)、住宅の新築・取得には「住宅取得補助金」(住宅ローン額の3%・上限30万円、加算要件を満たせば最大65万円)が用意しています。いずれも市街化区域内の住宅が対象で、原則として工事着工・住宅取得前の認定申請が必要です。解体そのものへの補助ではなく、建て替え後・購入後の住まいづくりを後押しする制度である点に注意してください。
解体費用そのものへの補助金は用意されていない
取手市の補助金・助成金一覧を確認した限り、解体工事そのものの費用を補助する制度は見当たりませんでした。空き家の解体を検討する場合は、上記の建て替え関連補助や、後述する取手市の解体補助金に関する記事もあわせてご確認ください。
取手市の解体工事・古い家の���相談は「解体Do!」
建て替え・解体・活用のどれが最適か迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。現地調査・お見積りは無料です。
解体を選ぶ場合に押さえておきたい実務ポイント
建て替えではなく解体・更地化を選ぶ場合、以下の点を事前に押さえておくと計画がスムーズです。
解体費用・アスベスト・滅失登記の実務ポイント
木造住宅の解体費用は坪単価3万〜5万円程度が目安とされますが、建物の構造・立地条件・残置物(家財・不用品)の量によって変動するため、正確な金額は現地見積りでの確認が必要です。アスベスト含有建材が使われている場合は事前調査と適切な処理が法律上義務付けられています。また、解体後は法務局への建物滅失登記が不動産登記法上、解体から1か月以内に義務付けられており、申請を怠ると10万円以下の過料の対象となる可能性があります。解体後は更地のまま売却する、建て替えて住み続けるなど複数の選択肢があるため、事前に方針を決めておくとスムーズです。
取手市の空き家をめぐる現状(参考)
取手市の住民基本台帳人口は令和8年5月1日時点で105,915人・53,368世帯です。人口はゆるやかり減少傾向にある一方、世帯数は微増し��おり、世帯の細分化(単身化・核家族化)が進んでいることがうかがえます。昭和40〜50年代に一斉入居した戸頭・井野団地などのエリアでは、今後さらに空き家が増加する可能性があります。取手市は空家等対策計画に基づき、空き家の適正管理や活用の促進に取り組んでいます。空き家そのものの現状データは取手市の空き家の現状とまちの変化で詳しく解説しています。数値は今後変動する可能性があるため、あくまで目安としてご参照ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 取手市で「古い家が多い」と言われるのはどのエリアですか?
A. 旧取手宿の面影が残る取手駅周辺の中心市街地、昭和40〜50年代に一斉入居が進んだ戸頭・井野団地などの分譲団地エリア、利根川沿岸の農村集落エリアの3タイプに大きく分かれます。それぞれ古くなった背景が異なります。
Q2. 自分の家が「再建築不可」の土地かどうかはどこで確認できますか?
A. 取手市都市計画課(取手市役所分庁舎)で、敷地の地番・住所から市街化区域か市街化調整区域か、前面道路の種別・幅員を確認できます。
Q3. 取手市に解体費用そのものを補助する制度はありますか?
A. 取手市の補助金・助成金一覯を確認した限り、解体工事そのものの費用を対象とした補助金は見当たりません。建て替えを伴う場合は木造住宅耐震建替費補助、住宅取得補助金などが利用できる可能性があります。
Q4. 木造住宅耐震改修費・耐震建替費の補助はどのくらいの金額を受けられますか?
A. 工事費用の5分の4または115万円のいずれか少ない額です。昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた木造住宅が対象で、募集棟数は先着1棟、申込期間や予算���は限りがあるため、取手市建築指導課への早めの相談が必要です。
Q5. 古い団地の家でも建て替え・解体はできますか?
A. 戸頭やゆめみ野などの分譲団地エリアは区画整理済みで接道条件が比較的良好な場合が多く、建て替え自体は進めやすい傾向にあります。ただし団地によって管理規約や建築協定がある場合もあるため、事前確認が必要です。
Q6. 建て替えと解体、どちらを先に相談すればよいですか?
A. まずは建物の状態(耐震性・劣化・アスベストの有無)と敷地の接道状況を確認し、住み続ける意思があるかどうかで方向性を決めるとよいでしょう。建て替えを検討する場合は取手市都市計画課・建築指導課へ、解体を検討する場合は解体Do!のような地元の解体業者へご相談ください。
取手市の解体工事・古い家のご相談は「解体Do!」へ
建て替え・解体・活用のどれが最適か迷ったら、まずはお気軽にご相談ください。現地調査・お見積りは無料です。
近隣の牛久市についても同様の視点でまとめています。「牛久市の古い家が多いエリアと建て替え事情【2026年】」もあわせてご参照ください。
関連記事:守谷市の古い家が多いエリアと建て替え事情【2026年版】
まとめ|取手市の古い家との向き合い方
取手市の「古い家が多いエリア」は、旧取手宿の中心市街地、昭和期に一斉入居した分譲団地、利根川沿岸の集落という3つの背景が重なって生まれています。築年数が古い家では耐震性やアスベスト、接道状況といった見えにくいリスクを早めに確認し、資金計画とあわせて建て替え・解体・活用のどの道を選ぶかを検討することが大切です。取手市には耐震改修費補助や住宅リノベーション補助金など活用できる制度もあります。解体費用の詳しい相場は取手市で解体工事など「解体Do!」、解体の補助金制度については取手市の解体に補助金はある?2026年の代替制度もあわせてご確認ください。解体をお考えの際は、地元密着の解体Do!にお気軽にご相談ください。
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