茨城県行方市は、霞ヶ浦と北浦という2つの大きな湖に挟まれた南北に細長い地形を持つまちです。2005年(平成17年)に旧麻生町・旧北浦町・旧玉造町の3町が合併して誕生し、現在も旧町村ごとに集落の成り立ちや家並みの特徴が色濃く残っています。本記事では、茨城県や行方市が公表している人口統計・空き家対策の一次情報をもとに、行方市の空き家の現状と、古い家が多いエリアの傾向、建て替えを検討する際に押さえておきたいポイントを整理します。
- 行方市の人口と世帯数の現状データ
- 行方市が「過疎地域」に指定されている事実
- 行方市の土地利用状況と宅地の割合
- 行方市は3つの旧町村で家並みの成り立ちが異なる
- 行方市の空き家バンク制度から見る空き家の実態
- 行方市の空家等解体費補助金の対象となる「古い家」の定義
- 行方市で古い家の建て替えを検討する際に確認すべきポイント
- 行方市の空き家・古い家に関するよくある質問
- 行方市の「まちの変化」を人口動態から読み解く
- 行方市内で建て替えを検討する際のエリア別チェックポイント
- 行方市の空き家対策・関連制度のまとめ
- まとめ:行方市の空き家・古い家問題は地区ごとの実情確認が重要
- 行方市で解体・建て替えをご検討の方へ
- あわせて読みたい:行方市の解体・補助金関連記事
行方市の人口と世帯数の現状データ
茨城県統計課「茨城県常住人口調査」によると、行方市の常住人口は28,976人、世帯数は11,314世帯です(令和8年4月1日現在)。面積は222.48平方キロメートル(令和8年1月1日現在)で、人口密度は1平方キロメートルあたり130.2人となっています。
行方市の国勢調査人口の推移
総務省統計局「国勢調査」による行方市の人口推移は以下のとおりです。
- 昭和60年:43,074人
- 平成2年:42,990人
- 平成7年:42,390人
- 平成12年:41,465人
- 平成17年(合併年):40,035人
- 平成22年:37,611人
- 平成27年:34,909人
- 令和2年:32,185人
昭和60年から令和2年までの35年間で、人口は43,074人から32,185人へと約25%減少しています。この長期的な人口減少が、住宅の空き家化や古い家屋の増加という形で街並みに表れています。
年齢別人口割合から見る行方市の高齢化
茨城県統計課の調査(令和7年10月1日現在)によると、行方市の年齢別人口割合は次のとおりです。
- 15歳未満:8.6%
- 15〜64歳:52.1%
- 65歳以上:39.4%
65歳以上の人口が約4割を占めており、茨城県内でも高齢化が進んだ市町村のひとつです。あわせて、茨城県医療政策課「茨城県人口動態統計」によれば、令和6年の行方市の出生数は98人、死亡数は620人と、自然減の幅が大きくなっています。高齢の所有者が住まなくなった実家が、そのまま空き家として残るケースが増えている背景には、こうした人口構造の変化があります。
行方市が「過疎地域」に指定されている事実
行方市は「行方市過疎地域持続的発展計画(令和3年度〜令和7年度、令和4年9月変更)」を策定しており、過疎地域の指定を受けています。過疎地域の指定は、人口減少率や高齢者比率など国の定める要件に基づくもので、行方市が茨城県内でも人口減少・高齢化の課題が大きい地域であることを裏付けています。
行方市の土地利用状況と宅地の割合
茨城県統計課「茨城県市町村概況」(令和6年1月1日時点)によると、行方市の土地利用の内訳は、農地33.6%、宅地6.1%、山林19.5%となっています。宅地の割合が県内他市町村と比べても低めであることから、行方市は農地・山林が広がる地方部の性格が強く、集落が点在する形で住宅が建てられてきた経緯がうかがえます。
行方市は3つの旧町村で家並みの成り立ちが異なる
行方市は2005年9月、旧麻生町・旧北浦町・旧玉造町の3町が合併して誕生しました。この3地区は、それぞれ江戸時代からの歴史的な成り立ちが異なるため、古い家屋が多いエリアの性格にも違いが見られます。
旧麻生地区(行方市役所本庁エリア)
旧麻生地区は、江戸時代には麻生藩の陣屋町として栄えた地域で、現在も行方市役所本庁が置かれる行政・商業の中心地です。市街地としての歴史が長い分、古くからの家屋と、比較的新しい住宅地が混在しているのが特徴です。
旧北浦地区(水運で栄えた地域)
旧北浦地区は、江戸時代に水戸・江戸を結ぶ水運の要地として栄えた歴史を持ちます。北浦沿いには古い集落が点在しており、農地率の高さもあって、空き家が目立つ集落が見られる傾向があります。
旧玉造地区(国府と鹿島神宮を結ぶ要地)
旧玉造地区は、国府(現在の石岡市)と鹿島神宮を結ぶ交通の要地として発展した歴史を持ちます。霞ヶ浦沿いの台地に位置し、昔ながらの農家住宅が多く残るエリアです。
行方市内で「古い家が多いエリア」を把握する際は、こうした旧町村ごとの成り立ちの違いを踏まえたうえで、実際に対象の物件がある地区の集落形成の経緯を確認することが実務上のポイントになります。
行方市の空き家バンク制度から見る空き家の実態
行方市は、市内の空き家・空き地の有効活用を通じて地域の活性化と定住の促進を図るため、「空き家バンク」制度を設けています。売買や賃貸を希望する所有者からの申込みを受けて物件情報を登録し、市のホームページ等で公開して利用希望者に情報提供する仕組みです。
行方市は公益財団法人茨城県宅地建物取引業協会と協定を結んでおり、空き家バンクを通じた成約時には、宅建協会に仲介を依頼し媒介業者が決定する流れになっています(市が売買・賃貸借の交渉や契約そのものを仲介するわけではありません)。あわせて、行方市空き家バンク成約奨励金交付要綱に基づく成約奨励金制度も設けられており、空き家の流通を後押しする施策が用意されています。
行方市の空家等解体費補助金の対象となる「古い家」の定義
行方市には「空家等解体費補助金」制度があり、管理が行き届かないまま放置された空家等の自主的な解体を促進する目的で、解体工事費の一部を補助しています。この制度で使われている用語の定義は、行方市内の古い家屋の状態を考えるうえでも参考になります。
- 空家等:建築物またはこれに附属する工作物であって、居住その他の使用がなされていないことが常態であるものおよびその敷地(空家等対策の推進に関する特別措置法第2条第1項)
- 特定空家等:そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態、または著しく衛生上有害となるおそれのある状態などにあると認められる空家等(同法第2条第2項)
- 管理不全空家等:適切な管理が行われず、そのまま放置すれば特定空家等に該当するおそれがあると認められる空家等(同法第13条第1項)
補助対象となるのは、市内にあり特定空家等または管理不全空家等に該当し、個人が所有し、所有権以外の権利が設定されていない建物などの条件を満たす場合です。詳しい補助額や申請手順については、行方市の空き家解体補助金を解説した別記事もあわせてご覧ください。
行方市で古い家の建て替えを検討する際に確認すべきポイント
行方市内で古い家が多いエリアの物件を相続した、あるいは所有しているという場合、建て替えを検討する前に確認しておきたいポイントを整理します。
1. 接道状況と建築基準法上の制限
行方市の旧集落エリアには、建築基準法上の道路に接していない、または接道幅が不足している敷地が少なくありません。古い家屋が建てられた当時の基準と、現在の建築基準法の基準が異なるケースがあるため、建て替えの可否は行方市の建築担当窓口や解体・建築の専門業者に事前確認することが欠かせません。
2. 農地・市街化調整区域の該当有無
行方市は農地の割合が33.6%と高く、宅地は6.1%にとどまります。古い家屋の敷地の一部が農地に該当していたり、都市計画区域の指定によって建て替えに制限がかかったりする場合があるため、土地の用途区分の確認は建て替え計画の初期段階で行う必要があります。
3. 解体費用の相場を把握する
古い家屋の建て替えでは、既存建物の解体工事費が発生します。行方市内の木造住宅・鉄骨住宅など構造別の解体費用の目安は別記事「行方市 解体費用」で解説していますので、あわせてご確認ください。
4. 空き家バンク・補助金制度の活用可否
建て替え前提であっても、一時的に空き家バンクへの登録を検討したり、解体費補助金の対象条件に該当するか確認したりすることで、費用負担を軽減できる可能性があります。制度の対象要件は年度によって変わることがあるため、行方市の公式ページで最新情報を確認することをおすすめします。
行方市の空き家・古い家に関するよくある質問
Q1. 行方市で古い家が特に多いのはどのエリアですか?
行方市は旧麻生町・旧北浦町・旧玉造町の3地区で構成されており、それぞれ歴史的な成り立ちが異なります。中でも北浦沿いの集落や玉造地区の農村部は、古くからの農家住宅が多く残る傾向があります。ただし個別の物件ごとに状況は異なるため、実際に現地を確認することをおすすめします。
Q2. 行方市の人口はどのくらい減っていますか?
国勢調査によると、行方市の人口は昭和60年の43,074人から令和2年には32,185人まで減少しており、35年間で約25%の減少となっています。茨城県統計課の調査では、令和8年4月1日現在の常住人口は28,976人です。
Q3. 行方市に空き家バンク制度はありますか?
あります。行方市は空き家・空き地の有効活用による地域活性化と定住促進を目的に「空き家バンク」を運営しており、公益財団法人茨城県宅地建物取引業協会と協定を結んで物件の仲介を行う仕組みを整えています。成約時の奨励金制度も設けられています。
Q4. 行方市で空き家の解体に使える補助金はありますか?
行方市には「空家等解体費補助金」制度があり、特定空家等・管理不全空家等に該当する空き家の解体工事費の一部を補助しています。対象となる要件や補助額の詳細は、別記事「行方市の空き家解体補助金」で解説しています。
Q5. 行方市の高齢化率はどのくらいですか?
茨城県統計課の調査(令和7年10月1日現在)によると、行方市の65歳以上人口の割合は39.4%です。15歳未満は8.6%、15〜64歳は52.1%となっており、高齢化が進んだ地域構造になっています。
Q6. 古い家の建て替えと解体はどちらから相談すればよいですか?
建て替えを前提とする場合でも、まず既存建物の解体が必要になるケースがほとんどです。接道状況や用途地域などの建築条件は建築士・工務店、解体工事費用や工程については解体業者にそれぞれ相談し、両方の専門家の意見を踏まえて計画を進めることをおすすめします。解体Do!では行方市エリアの解体工事について無料でお見積りを承っています。
Q7. 行方市の土地利用の内訳はどうなっていますか?
茨城県統計課「茨城県市町村概況」(令和6年1月1日現在)によると、行方市の土地利用は農地33.6%、宅地6.1%、山林19.5%となっています。宅地の割合が低く、農地・山林が広い割合を占めているのが特徴です。
行方市の「まちの変化」を人口動態から読み解く
行方市の人口減少は、単純な過疎化だけでなく、市内での人口分布の変化としても現れています。旧麻生地区は行政・商業機能が集まる分、比較的人口を維持しやすい一方、北浦・玉造の農村部では若年層の流出と高齢化が同時に進み、空き家化のスピードが速い傾向があります。
産業構造の変化と空き家の関係
総務省統計局「国勢調査」(令和2年)による行方市の産業別就業人口割合は、第1次産業22.44%、第2次産業28.43%、第3次産業49.13%です。全国平均と比べて第1次産業(農業など)の比率が高いことが行方市の特徴で、農業を営んでいた世帯の高齢化・後継者不足が、そのまま古い農家住宅の空き家化に直結しやすい構造になっています。
年間商品販売額の推移から見る商業地区の変化
茨城県統計課・経済産業省の調査によると、行方市の年間商品販売額(単位:億円)は、平成9年465億円、平成19年607億円とピークを迎えた後、令和2年には413億円まで減少しています。旧麻生地区の商店街を中心に、商業機能の縮小と店舗兼住宅の空き店舗化が進んでいることがうかがえるデータです。
行方市内で建て替えを検討する際のエリア別チェックポイント
行方市で古い家の建て替えを進める場合、旧町村ごとの土地の性格を踏まえたチェックが重要になります。
旧麻生地区で確認したいこと
行政・商業の中心地であるため、比較的道路整備が進んでいるエリアが多い一方、市街地の古い区画では敷地が狭く、現行の建築基準法に合わせた建て替えで建物規模が変わる可能性があります。役所本庁が近いため、建築確認や各種申請の相談がしやすい立地でもあります。
旧北浦地区で確認したいこと
北浦沿いの集落は、水害リスクや浸水想定区域に該当するかどうかの確認が欠かせません。古い家屋が建てられた時期によっては、現在の水防法に基づくハザードマップの浸水想定区域と重なっている場合があるため、建て替え位置や基礎の高さを検討する際の判断材料になります。
旧玉造地区で確認したいこと
台地上に位置する集落が多く、農地が隣接する敷地では、建て替えにあたって農地法上の手続きが必要になるケースがあります。敷地の一部に「空き家に付随した農地」が含まれる場合、行方市では下限面積要件の緩和措置が案内されていることもあるため、農業委員会への確認が推奨されます。
行方市の空き家対策・関連制度のまとめ
| 制度名 | 概要 |
|---|---|
| 空き家バンク | 売買・賃貸希望の空き家・空き地情報を登録し、市ホームページ等で公開。宅建協会と協定 |
| 空き家バンク成約奨励金 | 空き家バンクを通じた成約時に交付される奨励金制度 |
| 空家等解体費補助金 | 特定空家等・管理不全空家等の解体工事費の一部を補助(対象経費の1/2、上限100万円) |
それぞれの制度は年度によって要件や予算枠が変わることがあるため、活用を検討する際は行方市の公式ホームページで最新の案内を確認してください。
まとめ:行方市の空き家・古い家問題は地区ごとの実情確認が重要
行方市は、霞ヶ浦・北浦に挟まれた地形と、旧麻生町・旧北浦町・旧玉造町という3つの旧町村の歴史を背景に、地区によって古い家屋の分布や集落の成り立ちが異なります。人口減少と高齢化が進む中、空き家バンクや解体費補助金といった行方市独自の制度も整備されていますので、古い家の取り扱いや建て替えを検討する際は、公式情報を確認しながら地区ごとの実情に合わせて計画を立てることが大切です。解体を検討される際は、行方市エリアの解体工事に対応する解体Do!までお気軽にご相談ください。
行方市で解体・建て替えをご検討の方へ
解体Do!では、行方市エリアの空き家・古い家の解体工事について、無料でお見積りを承っています。建て替えをご検討中の方も、まずは現地調査からお気軽にご相談ください。
あわせて読みたい:行方市の解体・補助金関連記事
- 行方市の空き家解体補助金|上限100万円の条件と順番【2026】
- 行方市 解体費用 2026年版:失敗しない坪単価と安く抑える7つの秘訣
- 茨城県の解体補助金・助成金 市町村別一覧【2026年】
- 【2026年最新】茨城県のおすすめ解体工事業者一覧|費用相場と選び方|解体Do!
無料見積もりフォーム
この記事に関するお見積もり・ご相談はこちらから。秘密厳守で対応いたします。


